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聖王の揺りかご最深部にて、クアットロが小首を傾げる。 「あらら、もう終わり?」 画面には救助されたルーテシアと、連行されていくトーレたちが映っている。 「本当に役に立たない連中ばかり」 ルーテシアを洗脳したのは、海底に埋まっていた聖王の揺りかごを掘り返すためだった。聖王の揺りかごが蘇った今、彼女は用済みだ。最初から使い捨てにするつもりだったが、それにしても早すぎる。 姉妹たちにしても、不甲斐ないの一言に尽きる。 「それにしても、こいつらも正義の味方にあるまじき戦法ばかり取りますわね」 クアットロは画面に映る昌浩を憎々しげに指ではじく。 勾陣の不意打ちももちろんだが、まさか昌浩が洗脳に洗脳をぶつけて相殺してくるとは、予想もしなった。ミッドチルダで使えば、確実に重犯罪者の仲間入りだろう。 「ま、いいですわ。どうせ無駄なあがきですもの」 いくら精鋭ぞろいでも、二十名そこそこで対時空管理局用に用意した戦力を全滅させられるわけがない。 「次は私のターン。まずは弱いところから」 クアットロの前に、晴明たちのいる本陣が映し出される。 本陣は、揺りかごからの断続的な砲撃を、天空、太裳、天一、玄武の張った四つの結界によって防いでいる。しかし、結界の強度には、露骨に差があった。 「ディエチちゃん」 『何、クアットロ?』 クアットロの通信に、聖王の揺りかごの上部で待機していたディエチが応える。巨大な大砲イノ―メスカノンを持ち、長い髪をリボンで括ったナンバーズだ。 「一番左の結界を撃って。あなたのヘヴィバレルなら破壊できるから」 『了解』 画面の向こうで、ディエチはイノーメスカノンを構える。彼女の目には狙撃用に望遠機能が搭載されている。敵に照準を合わせ、ディエチは狼狽する。 「どうしたの?」 『だって、あの子、まだ子供だよ?』 ディエチの目には十歳くらいの黒衣の少年、玄武の姿が映っていた。 「はあ? 何、寝ぼけてるの。あれは十二神将。子どもどころか、人間ですらないわ」 『でも……』 「これは任務よ。撃ちなさい」 『う、うん』 ディエチのISヘヴィバレルが発動し、撃ちだされた砲弾が、玄武の結界を粉砕する。 「よくやったわ。次は……ディエチちゃん?」 ディエチは凍りついたように、自分が撃った玄武を見つめていた。血を流し、苦痛にうめく少年。ディエチは罪の意識にからめ捕られていた。 『よくも玄武を!』 ディエチめがけて敵が接近してくる。ディエチは武器をそちらに向け、敵が五歳くらいの少女、太陰だとわかり咄嗟に銃口を背けた。 太陰の放つ竜巻がディエチを打ち倒す。 クアットロは呆れたように、ため息を漏らす。 「本当に愚かな姉妹ばかり。まあいいわ。ガジェットだけでも十分戦える」 クアットロは眼鏡を放り捨て、結んでいた髪をほどくと、次なる獲物を映し出した。 高速で戦場を駆けるエリオだ。 「どんなに速く動いても、避けられなければ意味がない」 皮肉げにクアットロは紅蓮の口真似をする。 瞬時に大量のガジェットがエリオを包囲する。同士討ちも辞さない全力の一斉射撃がエリオを襲う。 クアットロの指が、流れるようにコンソールの上を走る。次にフリードに乗るキャロが映し出された。 「どんなに竜が強くても、召喚師を倒してしまえば意味がない」 キャロめがけて豪雨のようにビームが降り注ぐ。 「そーして」 次に映ったのは、シャマルの姿だった。 「回復役から倒すのが、ゲームのセオリーよね」 クアットロは楽しげに舌なめずりする。弱者を蹂躙する喜びにうち震えていた。 「玄武君!」 シャマルが傷ついた玄武に駆け寄る。傷はもちろんだが、魔力ダメージがとにかく酷い。下手をすると命に関わる。 「お願い、クラールヴィント」 シャマルが玄武に癒しの魔法をかける。 しかし、その間、後方の作戦指揮官が不在になった。 「シャマル!」 ザフィーラがシャマルの前に出て、突如飛来した光線を防ぐ。 指揮官不在の隙をついて接近してきた、少年のような外見をしたナンバーズ、オットーが右手を構える。 「IS発動レイストーム」 オットーの手から無数の光線が放たれる。それをザフィーラはバリアで受け止める。 「ザフィーラ!」 「玄武を連れて結界内に退避しろ」 「そうはさせない」 赤い光を発する双剣を構えたナンバーズ、ディードがシャマルに急接近する。剣が一閃し、シャマルを切り裂く。噴き出した鮮血が服を赤く染める。 「レイストーム」 容赦ない光線の嵐がザフィーラを襲い、その場に縫いつける。 「ツインブレイズ」 動けないザフィーラの脇にディードが移動し、剣で切り上げる。 「盾の守護獣を舐めるなぁぁあああ!」 ザフィーラが吠える。地面から巨大な棘が生え、ディードの双剣の片方を砕く。それと同時にレイストームがザフィーラを飲み込んだ。 「ディード、大丈夫?」 シャマルとザフィーラの二人を倒し、オットーはディードを無表情のまま気遣う。 「怪我はない。それより次だ」 ディードたちが振り向くと、怒りに燃える朱雀と、厳しい瞳をした天一が立っていた。 「貴様ら、覚悟はできているんだろうな?」 力なく横たわるザフィーラ、シャマル、玄武を見ながら、まるで鉄塊の様に巨大な剣を朱雀は構える。 オットーは無言でレイストームを放ち、天一の結界がそれを受け止める。 朱雀の大剣と、一本だけになったディードのツインブレイズが火花を散らす。朱雀の力任せの一撃に、ディードは逆らわずに後ろに跳ぶ。それと同時に急加速。一息に朱雀の懐に飛び込んだ。 ディードには朱雀の武器が理解できなかった。あれだけ巨大な剣では、小回りが利かない。間合いと威力を重視するにしても、槍など別の武器を使った方が効率がいい。 ディードのツインブレイズが、がら空きになった朱雀の腹に突き出される。 朱雀の大剣が炎をまとい変化し、ツインブレイズと同じ大きさになる。朱雀は剣の大きさを自在に変えられるのだ。 小さくなった剣を朱雀は高速で振り下ろす。 ディードがぎりぎりで後ろに下がると、朱雀の剣が再び巨大化し、横薙ぎに払う。受け止めるも勢いに負け、ツインブレイズが手から離れる。 朱雀は神足で走り、ディードの腹部に剣の柄を叩きこむ。 「ディード!」 立ちつくすオットーに朱雀の当て身が炸裂し、二人は意識を刈り取られた。 「天貴(てんき)。みんなの傷の具合はどうだ?」 ナンバーズ二人を倒し、朱雀が愛する天一に呼びかける。天貴とは、朱雀のみに許された天一の愛称だ。 「一命は取り留めていますが、このままではみんな死んでしまいます」 天一は悲しげに顔を振る。 「よせ。天貴」 天一の思惑を察し、朱雀が止める。この状況で皆を助ける方法は一つしかない。しかし、それは朱雀が絶対に許容できない方法だった。 「朱雀。私を信じて」 天一はシャマルに手をかざす。 天一の手から淡い光が放たれ、シャマルの傷がみるみる塞がっていく。それに反比例するように、天一の顔が青ざめていく。 十二神将で唯一の回復の技、移し身の術。相手の傷を自らの体に移す術だ。つまり命に関わる大怪我を移せば、天一の命を危うくする。しかも移し身の術で移した傷は、あらゆる回復魔法を受け付けない。天一が自力で治すしかないのだ。 十二神将は人間よりも頑丈で治癒力も高いが、過去に天一はこの術で何度も死線をさまよった。その度に朱雀は、天一を失う恐怖に苛まれてきたのだ。 だが、天一の心を曲げることも朱雀にはできない。今はただ天一を信じ祈ることしかできない。 シャマルの傷のほとんどを引き受け、天一が倒れる。その体を朱雀が抱き止めた。 シャマルが意識を取り戻す。倒れる天一を見て、おおよその事情を理解する。 「……天一さん」 「シャマル。みんなの治療を頼む。天貴の思いを無駄にしないでくれ」 朱雀の真剣な眼差しに頷き返し、シャマルは治療を開始した。 朱雀がディードたちと戦っている頃、空中ではエリオとキャロに、ガジェットの集中砲火が浴びせられていた。 二か所同時に巨大な爆炎が発生する。 「いやぁぁああああああ! エリオ! キャロ!」 「落ち着け! フェイト!」 恐慌をきたすフェイトを、白虎が叱咤する。 「でも、エリオが! キャロが!」 背中から黒煙を上げながら、フリードが墜落していく。あれだけの火力を防げるバリアをエリオもキャロも持っていない。絶望がフェイトの心を覆う。 「ストラーダ!」 『Sonic Move』 聞き慣れた声が響き、電光が爆炎を突き破る。 「エリオ!」 「来よ、ヴォルテール!」 地面に魔法陣が出現し、巨大な黒き龍が出現する。 「キャロ!」 「フェイトさん。僕たちは絶対に死んだりなんかしません!」 エリオは左半身がぼろぼろになっていた。特に左腕の怪我は酷く、力なく垂れ下がっている。 包囲された瞬間、防御も回避も不可能だと悟り、左腕を犠牲に一点突破を行ったのだ。 「その為の力を、フェイトさんたちからもらいました」 傷だらけのフリードが小さくなり、優しくキャロに抱き止められる。 キャロは、敵の集中攻撃よりわずかに速くフリードの背中から飛び降りたのだ。しかし、すべてを避けられたわけではない。バリアジャケットをところどころ破損し、決して軽くない怪我を負っている。 コンマ一秒遅れていたら、二人とも死んでいた。そんなぎりぎりの状況判断だった。 (二人とも本当に成長したんだ) フェイトはわずかな感慨に浸る。 ずっと子どもだと思っていた。それなのに、いつの間にか立派な魔導師に成長していた。欲を言えば、もっと平和で穏やかな人生を選んで欲しかった。でも、あの二人は、もう自分で道を選べる。フェイトの手助けは必要ないのだ。 今日が子どもたちの巣立ちの日だった。喜びと寂しさが同時に去来する。 フェイトは決然と顔を上げた。 「二人とも、撤退して。キャロはヴォルテールで、本陣の守備を。白虎さん、シグナム、二人の援護をお願い」 「おう!」 「心得た!」 生き延びはしたが、さすがにこれ以上の戦闘は二人には無理だ。ヴォルテールの手に乗り、エリオとキャロが撤退していく。 矢継ぎ早に味方に指示を下しながら、フェイトはガジェットの群れと戦う。 セインはISディープダイバーを使い、地中を潜行していた。 (あちゃー。間に合わなかったか) セインの目的は敵のかく乱。敵を倒さずとも、神出鬼没に行動し、敵の戦線を乱す。その途中で、オットーとディードの援護に行こうとしたのだが、敵の強さが予想以上で二人ともあっさりとやられてしまった。 (でも、今がチャンスだよね) 敵の後方はまだ混乱している。畳みかけるなら今しかない。 セインは地中からゆっくりと傷の治療を行うシャマルに近づき、いきなり壁にぶつかった。 (ぷぎゃ) 妙な悲鳴を上げ、セインはぶつけた鼻をさする。 目の前は普通の地面だ。ディープダイバーで透過できないわけがない。 セインの背筋に、得体の知れない悪寒が走る。セインは慌てて地上に逃げた。 「水!?」 地上に出たセインを、水で出来た矛が追いかけてくる。さっきぶつかったのは、水で出来た盾だったのだ。 「見つけましたよ」 十二神将、天后がセインと対峙する。天后は水の矛と盾を操る。水ならば大地の中でも自由に動ける。まさにセインの天敵だった。 「あなたは私が倒します」 天后は戦う力を持つ十二神将の中では最弱だ。だが、この厄介な相手だけは倒してみせる。 「ちっ」 左右から水の矛が、同時にセインを襲う。セインは地中に逃げようとして、踏みとどまる。地中に逃げれば、敵の攻撃が認識できない。ここは走って逃げるしかない。 「波流壁!」 「しまった!」 足を踏み出したセインを、球状の水の結界が捕らえる。 天后はやや不満げに後ろを振り返った。 「玄武。邪魔をしないでください」 「我も見せ場が欲しいのでな」 玄武が横たわったまま、結界を発動させたのだ。全力を使い切った玄武は、今度こそ眠りについた。 勾陣は一人森の中で、ガジェットと戦っていた。 十手によく似た筆架(ひつか)叉(さ)と呼ばれる武器を両手に構え、ガジェットを切り裂いていく。 「片づいたようだな」 そこに紅蓮がやってきた。 「敵はまだまだいる。早く次の戦場に向かおう」 「ああ、急ごう。勾陣」 勾陣は足を止め、振り向きざま筆架叉を振るう。紅蓮の腕が浅く切り裂かれる。 「気でも狂ったか、勾陣!」 「不勉強だな。騰蛇は私のことを勾と呼ぶのだ」 「……互いの呼び名ね。やっぱり付け焼刃は上手くいかないわ」 紅蓮の喉から女の声が発せられる。その姿がナンバーズ、ドゥーエのものに変化する。ドゥーエのISライアーズマスク、他人に変装する能力だ。 「名は?」 「ドゥーエ」 「二番と言う意味か。奇遇だな。私も十二神将の中で二番目に強い」 「あらそう。それにしても、愛称で呼ぶなんて、あなたたち、もしかしてそういう関係?」 「さて。ご想像にお任せする」 会話の途中で、ドゥーエがピアッシングネイルを突き出す。勾陣が筆架叉で爪を上下から挟みこむ。 「ふっ!」 勾陣が瞬間的に横の力を加えると、澄んだ音を立ててピアッシングネイルが砕ける。 「はあぁぁあああ!」 続けて迸った衝撃波が、ドゥーエを吹き飛ばし背後の大木に叩きつける。 「惜しかったな」 勾陣は、脇腹に突き刺さっていたドゥーエの爪を引き抜く。もう少し踏み込まれていたら、危なかった。 ドゥーエの敗因は、トレーニング不足だ。長い潜入任務で体がなまっていたのだろう。万全の状態ならば、結果は変わっていたかもしれない。 ISも恐るべきものだった。もし紅蓮以外に化けていたら確実に騙されていた。 「あいつに感謝しないといけないな」 勾陣は目元を和ませると、聖王の揺りかごを見上げた。 「露払いは終わった。次はお前の番だ。なのは」 目次へ 次へ
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ミッドチルダ とある地下道 「―――――――」 不気味なまでに静寂の中を、一人の少女が歩いている。 腕には鎖が絡みついており、その先には正方形の形をした箱が二つ、繋がれていた。 「―――はぁ、はぁ」 おぼつきの悪い足取りで、少女は暗闇を進んでいく。 目的も、行く先もわからない。ただひたすらに前を見ては、疲労の身体に鞭を打つ。 そして、当てもなく孤独の世界をさ迷い続けている……何時までも何時までも。 ―――新たな交錯の引き金は、この少女から始まる 魔法死神リリカルBLEACH Episoade 6『Certain holiday of six mobile divisions』 魔法世界ミッドチルダ AM 0 13 「――――――――…。」 門をくぐり抜け、光の先に見えた場所――それは、新緑の森だった。 全体的に暗い所を見ると、どうやら今は夜らしい。一護は改めて辺りを見る。 しかし、何処を見ても覆い囲むような木々が広がっているだけだった。 ――ここが、魔法の世界なのか? 一護は早速疑問をぶつける。 「オイ、本当に此処で合ってんのか?」 「…座軸は間違いないはずだが…」 そう返すルキアも、どこか自信なさげだった。 しばらくすると、今度はチャドの驚きに満ちた声が聞こえてきた。 「おい…こっちを見てみろ」 チャドが指差す方向――少し高い丘より、下から見える光景――。 ――そこに広がるのは、未来都市のような街並み。 眩い月光の下に曝け出されるその都は、どこか現世とは違うものを感じさせる。 そして中央には、巨大な塔のようなものが、幾つか聳え立つように並んでいた。 彼等は間違いなく、魔法の地ミッドチルダに来ていたのだ。 「……すっげえな」 一護が、驚き半分にそう呟いた。 「だが……現世とはどこか似ているな…街並みとか」 同じく驚いた様子で、チャドもそう言った。 「なあんだ、あたしが想像してたのとは全然違うなあ」 ちょっと残念そうに、織姫が眼下の街並みを見る。 ――何を想像してたんだろう…ちょっと気になるところではあるが、発想が宇宙レベルの織姫に、どんな答えが返ってくるかわからないのでやめとく事にした。 「…そんな事はどうでもいいはずだ」 一護達の後ろで、そんな冷めた声が聞こえた。 振り向くと、冬獅郎達が自分そっくりの人形みたいなのを取り出していた。 「それ、義骸か?」 「ああ、霊圧を遮断する特殊な奴らしいが…」 死神が現世で活動する際、周りの人達に違和感がないように動けるよう作られた、擬似的な肉体。――それが『義骸』である。 ――で、あるのだが…。 「オイ、松本…これは何だ?」 自分の仮の体を見、若干怒りで震えるような声で、乱菊に訊く冬獅郎。 見てくれはどこからどう見ても自分そっくりであるのだが、彼の問題は一緒に来ている服装だった。 今、彼の義骸の服装は、薄手の白いワイシャツに、簡素な半ズボンという出で立ち。 しかも頭には、可愛い麦わら帽子を被っていた。 ――簡単にいえば、昭和の子供が着ていそうな服をしていたのだ。 「どうです? 隊長には何が似合うか一生懸命に考えたんですよ」 しかし、本人は何の悪びれもせず、寧ろ誇るように乱菊はそう言ってのける。 ギロリ、冬獅郎は乱菊を一睨み。 「…隊長の健康管理云々は考えてくれなかったんだな、どう考えても寒いだろコレ…」 確かに、段々と冷えるこの時期、そのうえ今は夜だ、いくら寒さに強い冬獅郎でも、寒いものは寒い。 しかし、乱菊は有無を言わせなかった。 「まま、隊長 ものは試しですって ちょっとでいいから着てみてくださいよ!」 「おい! やめろ馬鹿――」 皆まで言わせず、無理やり冬獅郎を義骸の中に押し込む乱菊。 そんな二人の漫才じみたやり取りを、一護達は遠巻きに見ていた。 「なあ冬獅郎、これからどうすんだ?」 「…既に本拠地は決めてある。これからそこに向かうぞ」 重い口調でそう言う冬獅郎だが、今の格好だと威厳すら感じられなかった。 これで今の時期が夏なら、背後に『少年時代』が流れていることだろう。 正直、一護達は笑いを堪えるのに精一杯だった。 「う~ん、やっぱり虫かごとかあった方が良かったかな?」 「松本……殴っていいか?」 「…それより、斑目達はどうした?」 ふと気づいたように、辺りを見回す冬獅郎。 「あれ? そういやいねえな」 随分静かだと思ったら、あの戦闘集団十一番隊の姿が影も形も無かったのだ。 本格的にどこに行ったか探し始める一護達。 「あいつ等何してんだ!?」 「…ム……」 「こっちにもいないよ!」 「…一護…」 「そういや、白哉もいねーぞ!」 「…ちょっといいか?…」 「何だよ!? チャド」 先程から肩を叩くチャドに焦れるように、一護が振り返る。 次の瞬間、彼の口からとんでもない言葉が出てきた。 「彼等なら、『俺達は勝手にすっから後はよろしく』…とか言って此処を離れていったぞ」 「「「「「「…ハァ!!!?」」」」」」 あまりの出来事に、一護達はただただ素っ頓狂な声を上げるだけだった。 「な、何で止めねーんだよ!!?」 「と…止めようとした時には、もういなくなってた」 「ど、どうします? 隊長」 冬獅郎は、不機嫌そうに頭をガシガシと掻き毟って言った。 「…仕方ない、放っておけ」 いまさら止めようとした処で、素直に言う事を聞く輩では無いということは、それなりに長い付き合いなのでわかっている。 本音を言えば、あまり管理局の連中に事を知られるようなことは避けたいのだが、彼等ならそう易々と捕まりもしないだろう。 ――それに、大体こうなることは、行く前からすでに予想できたことでもあった。 「あいつ等なら、戦いの時にでも来るだろ」 「白哉は?」 「…あいつとは元々別行動だ」 冬獅郎はそれだけ答えると、とりあえず今いる面子の確認をした。 白哉はともかく、敵の戦力が分からない今、十一番隊の連中がいないのは少し痛い感じもするが、まあ大丈夫だろう――とりあえず今はそう思うしか無かった。 「とりあえず、一旦降りるぞ。いつまでもここにいても仕方ないからな」 一護達もそれに頷き、山を降りる。 しかし、戦いの時は、直ぐそこまで迫っていた。 翌日 機動六課 訓練場にて 「……はぁ」 今日もまた、散々としごかれた新人達。 やっとのことで、朝の訓練が一段落し、なのはからの労いの言葉が掛けられた。 「みんな、お疲れ様。――でね、実は何気に、今日の模擬戦が第二段階クリアかの見極めテストだったんだけど」 「…え?」 咄嗟のことでついていけない新人達をよそに、なのはは一緒に教えていたヴィータと、長い親友の一人、フェイト・T・ハラオウンに訊く。 「二人はどうでした?」 「――合格」 「早っ!」 「ま、こんだけミッチリやってて、問題あるようなら大変だってこった」 当たり前だ、という調子でヴィータは言った。 二人の返答に、なのはも頷く。 「私も、みんな良い線行っていると思うし、じゃあこれにて二段階終了!」 「やったーー!!」 喜びに立ち上がるスバル達。どうやら先程までの疲労などすっかり忘れてしまったようである。 「デバイスリミッターも、一段階解除するから、後でシャーリーの所へ行ってきてね」 「明日っからはセカンドモードを基本形にして訓練すっからな」 「――え、明日?」 疑問符を浮かべるキャロに、ヴィータが答える。 「ああ、訓練再開は明日からだ」 「今日は私達も、隊舎で待機する予定だし」 「みんな、入隊日からずーっと訓練漬けだったしね」 あまりに簡単に放られた言葉。それを理解するのに、少し時間がかかったが。 その意味が、ゆっくりと分かり始めたときには、皆の顔は無意識に嬉しさに満ち満ちていた。 「――ま、そんなわけで」 「今日はみんな、一日お休みです! 街にでも出かけて遊んでくるといいよ!」 「はーーーい!」 元気いっぱいの新人達の声が、六課の訓練所内に響いた。 ミッドチルダ 首都クラナガンのとある建物。 見かけこそは他に立ち並ぶビルと何ら変わりはないものの、中を覗くと中々に異様な光景が広がっていた。――少なくとも、この地の人々はそう感じるだろう。 木で造られた廊下、階段。襖の扉や畳の部屋。いわゆる和式の造りだった。 その一つ、『執務室』と描かれた部屋にて、乱菊は頭を抱え込んで何やら唸っていた。 ――悩む彼女の前には、山のような書類の数々が散乱している。 「う~~、どうしよう…」 「松本…唸る暇があったら早くやれ」 隣の一際大きい隊長机で、冬獅郎の声が飛んできた。 彼の机にも、乱菊と同じ…否、その倍はあろうかという紙の束で覆われていたが、乱菊と違ってテキパキとこなす為、その減りはすごく早い。 「そんなこと言ったって…この数はないですよ!」 「早くしないと陽が暮れるぞ」 「…わかりましたよ」 渋々一枚の書類に手をつけるが、数秒も経たないうちにまた唸り始める。さっきからずっとこれの繰り返しだった。 乱菊のこのような態度には、理由がある。 ――それは数分前のこと。 「とりあえず、これからの方針を決めるぞ」 朝に行われた、ミーティングの時だった。 「繰り返しになるが、俺達がここに来た目的は、また何か企図している藍染の足取りを、少しでも多く掴むこと。 その鍵となるのが、奴の狙っているレリックという代物、これが藍染に渡る前に俺達がいち早く回収し、そこから――ここまではいいよな?」 冬獅郎は一旦区切って、皆がついてきているかどうかを見た。 簡単に確認すると、冬獅郎はまた続ける。 「だが、ここは異世界。勝手な行動はできねぇし、『少しでも』目立つものなら管理局の連中が即動き出して来るだろう、そうなるとますますやりずらくなる」 無駄に『少しでも』、を強調して、一護を睨む冬獅郎。 この態度には、一護もカチンときたようだ。 「じゃ、これからどうすんだよ!」 声を荒げて一護は、冬獅郎に喰ってかかる。冬獅郎は、一泊間を置いてから続ける。 「とりあえず問題なのは、この辺の地理だ。知ると知らないとでは、大きな差が出る…簡単には見つからないよう、結界を張ってはいるが、この場所自体安全の保証は無いからな。――だから、お前等に最初にやってもらうのは、その辺も含めた捜査だ」 冬獅郎は、そう言って皆を見渡した。 「怪しいところ、脱出の際に逃げ口になりそうなところ、――何でもいい、それを調べてくれ。無論何か進展があったら、すぐに連絡しろ。後で報告してもらうからな。」 「さっすが隊長!!」 ここで、乱菊が自分のことのように、嬉しそうに言った。 「ここまで考えてるなんて、やっぱりできる人は違いますね!」 「…メンバーを選出するぞ」 冬獅郎は、大して取り合わずに続ける。 「ペアに分かれて、黒埼・朽木、阿散井・茶度、あと井上だ。黒埼、朽木、阿散井は、既に素性がばれているかも知れないから、特に注意を払っておけ」 「…あれ?」 おかしいぞ、というような声を上げたのは、無論乱菊だった。 「隊長、あたしは?」 「テメエと俺は待機だ――当たり前だろ」 「え…えぇぇぇぇぇぇぇ!!!?」 本人にとって予想外の展開に、乱菊は戸惑いを隠せない。 早速、冬獅郎に詰め寄る乱菊。 「な…何でですか!!?」 「理由は二つある、一つは、この世界は戸魂界よりも現世に近い。なら、現世に住む黒埼達の方が、俺達が見落としそうな事に気づく可能性があるだろ。――後もう一つ」 今度は、あえて乱菊と正面から向かいあい、ギラリと見据えて言った。 「――テメエが行ったら、仕事をしねえじゃねえか!」 考えてみれば、至極当然の判断といえた。 ただでさえ行くときに、任務より『そちら』の方に現を抜かしていたのだ。そうしない方がどうかしているといえよう。 しかし、乱菊は納得がいかないようだった。 「で、でもさっき地理の把握は重要って言ったじゃないですか!? だったら人手は一人でも多い方が…」 「待機する役も重要だろうが ――安心しろ、暇つぶしの物はちゃんと用意してある」 そう言って冬獅郎は、後ろの隊長机にある書類の山を指差した。 ―――すなわち、イッツ、デスクワーク。 瞬間、乱菊の血の気が一気に引いた。 「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!! な…何なんですかあの数!??」 「当然だろ、今回の任務についての報告書と確認書、それから十番隊の業務云々……まあ、あそこまで溜まったのは、いままでテメエが何かしら理由をつけてはさぼってきた所為なんだけどな。まあ自業自得という奴だ」 いい迷惑だ、と言わんばかりに冬獅郎はため息をついた。 異世界まで来ておいて、まさか見慣れた書類が出てくるとは、乱菊にとっては思いもよらないことであっただろう。 「まあ、アレが全部片付いたら、考えてやらんでもないけどな」 「た、隊長、何も今日やらなくても、明日やりますから!!」 「駄目だ テメエの『明日』は信用できねえ」 その後も、何とか自分も捜査したいことを抗議すること数十分、だが結局、冬獅郎は首を縦に振ってはくれなかった。 ――こうなったら最後の手段。 「隊長~~オ、ネ、ガ、イ♪」 遂には、色仕掛け作戦を使い始めたのだ。 この効果は、思わず一護達が赤面するほどのものではあったが、 『子供』+『長い付き合い』である冬獅郎に、通用するはずがなかった。 「いいから、や・れ」 そんなこんなで、軽く数時間が経過していた。 しかし未だに書類の山は、彼女を嘲笑うかのようにその場に鎮座している。 「隊長…もう無理ですぅ…」 「愚痴を零すぐらいだったら筆を動かせって何度も言ってるだろ!」 ただでさえ書類整備が苦手な乱菊。その上早く片付けようと逸る気持ちが全て空回りしているおかげで、どうしても集中する所は自然と書類の山の方へと言ってしまうのだった。 数分掛けて一枚仕上げては、未だに積もる書類を見て挫折に数十分―――この負の連鎖が、始まりから今までずっと続いていたのだった。 「隊長~~~」 「駄目だ」 「まだ何も言ってないじゃないですか!」 「言いたいことならわかる、仕事を名目に遊びに行きたいんだろ?」 この口論自体、もう何度目になるだろうか…。 しかし、同じ結果になるとはわかりつつも、乱菊は諦めきれないようだった。 「そんな、あたしだって、今回はあそっ…仕事の気持ちでちゃんと来ているんですよ!」 「遅えよ、今ホンネが聞こえたぞ。己の欲すら隠せない奴をどう信じろっていうんだ?」 「隊長は部下を信じるところから始まるんですよ?」 「だったらより信用されるようにもっと行動で示せ」 さらに三十分ほどの時間を要して、この口論にも決着がついた。 結局乱菊は、重い溜息と共に再び席に戻る。 そしてまた、目の前の宿敵と目を向けることとなった。 「―――隊長のケチ」 明らかに聞こえるように放られたその言葉、聞こえたか聞こえなかったか、しかし冬獅郎は先ほどの口論なんかまるで無かったかのように仕事の続きを始めていた。 乱菊も、渋々仕事に取り掛かる。 しかし、やはり同じことの繰り返し。 そして無駄に時間は流れていく。 「はぁ…………」 おもむろにつくため息。――冬獅郎の筆の動きが鈍った。 「はぁ~~~ぁ」 やるせなさそうに書類を見下ろし、またため息。――冬獅郎の筆が止まった。 「はぁ~~~あ~~~あ」 三度のため息。――冬獅郎の筆が震えだす。 「はぁ~~~~~~~あああ~~~~~~~~~あ~~~~~~あ」 今度はもはやため息ではないだろ と思えるくらいに長いため息。 ―――バキッと冬獅郎の筆が真っ二つに折れた。 「いい加減にしやがれ、ため息ばかりつきやがって!!!!!」 遂に堪忍袋の緒が切れた冬獅郎、机を思い切り叩いて乱菊に怒鳴りこんだ。 同時に、せっかく整理した書類が幾つか宙に舞い散る。 しかし、乱菊の態度は変わらない。 「だってぇ…本当にわかんないんですもん」 文字通り手を上げて降参の素振りをする乱菊。 そのあっさりとした態度に、冬獅郎は苛立ちを隠せない。 「……勝手にしろ!」 そう吐き捨て、再び仕事に戻る冬獅郎。 乱菊も、大して取り合わずにまた大きなため息をつき始める。 「はぁ…………」 ―――そんな状態が、さらに長い間続いた。 しばらくして、おもむろに冬獅郎が呟くように言った。 「……けよ」 「え、?」 「とっとと何処か行っちまえって言ってんだ!」 半ばキレ気味に冬獅郎は言い放つ。 ――瞬間、乱菊の表情がいきなりガラリと変わった。 「隊長……」 「仕事しねえで四六時中そんなウザッてぇため息ばかりしやがって…こっちまで集中できなくなっちまう…もういい、今回だけは見逃してやる。」 「た…たいちょ~~~~!!」 先程の鬱そうな顔はどこへやら、喜色満面の表情で乱菊は冬獅郎に抱きついた。 二人の背丈からして、丁度冬獅郎の顔は乱菊の神々の谷間にすっぽりと収まる形になる。 「隊長、ホントッ、大好きですよ!!」 「分かったっ…分かったから早く行け!!」 「は~~~い」 小気味良い返事をして、早速支度にとりかかる乱菊。 やっと谷間から解放された冬獅郎は、どこかやるせない表情で乱菊の机の書類を見る。 ――――今日中に終わるだろうか? 「準備完了っと」 「早っ!!!」 次に冬獅郎が乱菊を見たときには、既に万端整った彼女の姿が。 ―――この速さを髪の毛一本でもいいから仕事に回してはくれないのか? 最後に乱菊は、冬獅郎の方へ向いてニッコリ微笑んだ。 「じゃあ遊びに…じゃなかった……遊びに行ってきますね!!」 「ああ………? ってオイ!! 結局遊びに行くのが目的かぁ!!!」 冬獅郎が叫んだときには、乱菊の姿が影も形も無かった。 「……あンの野郎ォォォ!!!!!」 冬獅郎の空しい声が、部屋全体に響いた。 だが、乱菊には聞こえなかったようだ。 今の彼女の頭には、もはや『仕事』の二文字は消えていた。 「もしもし、織姫? あたしなんだけどさ、ちょっと付き合ってよ!? え、仕事? いいじゃないそんなの!」 人々が賑わう町の中で、当てもなくうろつく少女が二人。 高い街道の上で、久々の休日を満喫していたティアナが、おもむろに口を開いた。 「でもホント、こんなにのんびりするの、久しぶり」 「……だね……」 空を見つめながらそう返すスバル。同じく休みを楽しんでいる筈の彼女の瞳は、しかし心ここに非ずと言ったように虚ろだった。 その相棒の、何を聞いても上の空のような顔を見てティアナはやれやれ、と肩を竦める。 「あの子達のこと、考えてんでしょ?」 「…え!!! それは…」 「とぼけないの、何年アンタとコンビ組んでると思ってるの? それぐらいお見通しよ」 ズバリ的中されたことで大いに慌てるスバル。 ――そんな顔されたら誰だってわかるっての。ティアナは胸中でそう呟く。 「なのはさん達の手前、何とかするとか大見え切ったのはいいけど、その顔だと何にも考えて無いようね」 「……うん」 今度はしょぼくれた様にスバルは頷いた。 ティアナは、今までの人生の中でも、最も大きいだろうため息をつく。 「アンタさぁ、いい加減その場のノリとかでもの言うのやめなよね」 「別に、ノリとかそうわけじゃないけど…」 視線を再び空に上げて、そして心から思う。 ――本当にただ、仲良くなれたらと。 「できれば、このまま何も起ってなきゃいいんだけど」 そう願うスバルの知らない所で、事態は動き出す。 ――場所は変わり、研究施設。 「レリック反応を追跡していた、ドローンⅠ型6機、すべて破壊されています」 「ほう…」 モニター越しに女性と会話をするのは、白衣の男――ジェイル・スカリエッティ。 別に映し出されたガジェットの残骸を見、至極興味深そうな表情をした。 「破壊したのは局の魔導師か…それとも、アタリを引いたか?」 「確定はできませんが、どうやら後者のようです」 「すばらしい、早速追跡をかけるとしよう」 底冷えするような冷笑を湛えてそう言うスカリエッティ。 と、そこにコツコツとこちらへと来る足音が一つ。 「ねえ、Dr。それなら、アタシも出たいんだけど」 「ノーヴェ、君か?」 「駄目よノーヴェ、貴女の武装は、まだ調整中なんだし」 「今回出てきたのがアタリなら、自分の目で見てみたい」 どこかぞんざいな口調で頼む、ノーヴェと呼ばれた少女。 しかしスカリエッティは、ゆっくりと首を振った。 「別に焦らずとも、アレはいずれ必ず、ここにやってくる事になるわけだがね……まあ、落ち着いて待っていて欲しいね、いいかい?」 「……わかった」 渋々納得したかのように、ノーヴェは引き下がった。 その間にも、彼等は事も無げに話を進める。 「ドローンの出撃は、状況を見てからにしましょう。妹達の中から、適任者を選んで出します」 「ああ、頼むよ」 そう言って頷くスカリエッティの視線は、もう片方のモニターに映し出された、何者かに破壊されたガジェットの詳細の方に移っていた。 「…俺の手が必要か?」 不意に、スカリエッティの後ろから声が聞こえてきた。 ノーヴェとは違い、音も無く彼の背後を取る男。 男は、面妖な出で立ちをしていた。 全てが白く染まった様な、死覇装にも似た服を着こなし、頭部には虚の欠片と思しき物が付いている。そして精密機械を思わせるような感情の起伏が見られない顔。 その冷徹な表情で、彼は睨むように訊ねていた。 「君の出番はここじゃあ無いよ」 しかし後ろを取られにも関わらず、スカリエッティの声は平坦そのもので返した。 「『破面』の力というのが、どれ程のものか、確かに見てみたいところだが、ここで使うにはいささか早計というもの……当面君には別の場所で働いてもらうとしよう、頼むよ、ウルキオラ」 その言葉に、男――ウルキオラは特に異議を唱えることはしなかったが、いま一つ、確認するように訊く。 「別に構わないが、藍染様との契約を、忘れてはいないだろうな?」 「わかっているさ、私と君の主とは、少なからない仲でもあるのだからねえ――約束はちゃんと守るよ」 彼の謹直さに苦笑いを呈しながらも、スカリエッティは頷いた。 ―――ならいい、とそれだけ確認するとウルキオラもその場を後に去って行く。 「……後は」 そしてスカリエッティは再び視線をモニターに戻し、そこに映る高台――を感慨も無く見下ろす少女を見て呟いた。 「愛すべきもう一人の友人にも、頼んでおくとしよう」 「あ~~買った買った!」 大手を振って歩く二人の女性がいた。 道行く人が十人いれば十人、振り返ること間違いなしの美女二人が、両手に買い物袋を抱えて歩いている。 「あの…いいんですか? こんなに買っちゃって」 隣の巨乳美女、織姫が手荷物を見て恐る恐る訊くが、しかし乱菊はどうってことなさそうに返す。 「いいのよ! ちゃあんと経費から落としてきたし!」 「それ、いいんですか? 勝手に使っちゃったら日番谷君怒るんじゃ…」 「大丈夫、うちの隊長は懐が大きいから!」 にっこり微笑んで言い切る乱菊。―――冬獅郎の苦労はまだまだ絶えない。 アハハ、と織姫が苦笑いを呈しながら、何気なく道を歩いていたその時。 「……?」 ふと、何か気付いたように織姫が立ち止った。 「どうしたの織姫?」 「え、と…今何か聞こえませんでしたか?」 周りを見渡して、聞き耳を立てる織姫。 乱菊もそれに倣うが、特に怪しい音は聞こえてこない。 「別に何も―――」 カコン く低い音が、乱菊の耳にも響いた。 聞き間違いじゃない、確かに何かが…こっちに来ている。 「こっちです!!」 織姫が、角の路地裏に回った。 乱菊も織姫の後を追って角を曲がる。 次の瞬間、二人は驚きに目を見張った。 「乱菊さん…これは……」 今、織姫たちの目の前には、重度の怪我を負った、少女が倒れていた。 だが、乱菊が目を向けたのはそこだけではなかった。 「……この子…」 乱菊が彼女を介抱しながら、少女の腕に繋がれているケースを見た。 ―――それは、レリックのケースに他ならなかった。 「とにかく、隊長に報告しなきゃ」 彼女の瞳には、いつもの楽天的な表情が微塵にも消えていた。 仮本拠地内 執務室にて 「…………終わった……」 今しがた最後の生類整備を終え、やっとぐったりと机に項垂れる冬獅郎。 ―――結局、乱菊の分までやってしまった。 先刻ほどに乱菊が出て行った時は、目も当てられないほどに雑多だった副隊長机も、今や自分の机と同じように綺麗に整っている。 しかし、今広がる光景とは裏腹に、冬獅郎の心はストレスで曇りに曇っていた。 (やっぱり俺はお人好しか?) 自己嫌悪で悶絶する冬獅郎。こんな調子では本当にこれからが思いやられる。 ――もし、こんな時に何かありでもしたら。 「ん、何だ?」 それを告げるかのように突然、懐にある伝令神機から、連絡が来た。 嫌な予感がすると分かりつつも、冬獅郎は渋々電話に出る。 「――十番隊 日番谷だが」 「隊長ですか? あたしです!」 「……何だよお前か」 ただでさえ深い眉間をさらに寄せて、不機嫌を露わに訊く。 「一体今度は何があったんだ?」 「単刀直入に言います、路地裏で少女が大怪我で見つかったんです!!」 そらきた。 また新たに増えた厄介事に、冬獅郎は大きなため息を吐く。 「オイ…テメエまさか、それも俺の手が必要とか抜かすんじゃねえだろうな? それくらいの状況判断ぐらい自分でしやがれ―――」 「少女の持っていた物の中に、レリックと思しき物も見つかりました」 「!!!」 瞬間、冬獅郎の目が驚きに開かれた。 まさかこんなにむ早く見つかるとは―――。 どうやら、状況というものは、いつもやってきてほしくない時にこそ、起こってしまうものらしい。 冬獅郎は再び大きなため息をつくと、改まった声で訊き直した。 「…場所は何処だ?」 「あ、ここです! 隊長」 数分後、乱菊達の処に、えらくクールな、昭和風の少年服を着た冬獅郎が路地裏へと行き着いた。 「隊長…その服で来たんですか?」 勇気があるなあ、という目と、それはないだろう、という珍妙な目で冬獅郎を見る乱菊。 ―――どうやら自分がこれを着せたことは遥か遠い記憶の中に置いてきてしまったらしい。 「松本…テメエ後で覚えてろよ」 そう吐き捨てから、改めて織姫の結界術で治療中の少女と―――隣の鎖に巻かれたケースを見やった。 「………封印は?」 「一応、しときました」 「――そうか」 冬獅郎の視線は、レリックから再びケースへと移る。 正確には、ケースに繋がれている鎖に注目しているようだった。 「…これは……」 ――切れている鎖の先端。 冬獅郎がそこから答えを導き出すのに、そう時間はかからなかった。 「レリックはもう一つある」 「――え?」 「直ぐに動くぞ、松本、準備をしろ」 あまりの事についていけない乱菊を余所に、冬獅郎はすぐさま懐から丸い丸薬――もとい義魂丸を取り出し、口に入れた。 仮初の肉体から、彼の本来の姿が現れる。 黒い着物『死覇装』を身に纏い、さらにその上、護挺隊の頂点に立つ者のみ着用が許される『隊首羽織』そこに書かれている『十』の数字の白い羽織をなびかせ、そこに長身の愛刀を担ぐ。 同時に、先程まで不機嫌で歪んでいた顔も、威厳のあるものへと変わっていた。 「はぁ…仕方ないか」 渋々といった感じで、乱菊も冬獅郎の後に続き、義魂丸を口にする。 同じように身体から魂が引き剥がされ、冬獅郎と同じ死神装束の彼女が現れ出る。 その頃には、冬獅郎がレリックをケースから取り出し、先程までの自分の義骸に指示を出していた。 「とりあえず、お前達は拠点にまでこのレリックを届けてくれ」 冬獅郎の身体に入った義骸は、大仰な敬礼を取って答える。 「わかりました! 70%の確率で届けます!」 「100%の確率で届けろバカ!!」 多少の不安は残しながらも、冬獅郎と乱菊の義骸達は素直に指示を受け取り、速やかにその場を去って行った。冬獅郎は素早く乱菊に向き直る。 「松本、お前はまず今のこの状況を黒埼達に伝えろ。それが終わり次第、残りのレリック探索を始めるぞ」 「え~~~! 地下水の中を探し回るんですかあ?」 乱菊も開けられた地下道を見、不服そうな声を出す。 しかし、冬獅郎は有無を言わせない。 「松本、束の間の休息はもう堪能しただろ?」 その口調は、先程までの不機嫌が醸し出したようなものでは無かった。怒鳴るでもなく諭すでもない、ただただ静かで、そして重みのある声。 「こっから先はマジで取り組め―――でねえと、死ぬぞ」 「…わかってますよ」 面倒そうに返しながらも、もう彼女の瞳からは、いままでのお茶らけた感じは消えていた。 「あの、日番谷君…あたしはどうしたら…」 「お前は、そのガキをある程度治療したら保護しろ―その後は命があるまで待機だ。わかったな」 「え、でも―――」 その眼には、「自分も戦いたい」という意味が容易に察せられた。 だが危害を加えられない彼女の性分では足手まといになることは分かり切っているし、第一状況が状況、個人の我儘に付き合うほど、今は暇でも無かった。 「言ったろ、待機する役も重要だってな――だから大人しく待っていろ」 「大丈夫よ、直ぐに終わらせてくるから」 「…わかりました」 乱菊のその言葉に、織姫はただ頷くしかなかった。 そして、二人は再び地下水の入口の方に向き直る。 「準備はいいな、松本」 「何時でも」 簡素な返答――だが、それだけでお互いの準備ができたことが、長年培ってきた信頼でわかっていた。 「日番谷君、乱菊さん」 織姫は、二人が消える最後の最後まで、冬獅郎達を見送っていた。 「―――気をつけて」 「ん、ああ」 「これが終わったら、またショッピングの続きでもしようね」 二人は、それぞれ織姫にそう返すと、暗い地下水の穴の中へと消えていった。 「―――それにしてもこの子、どっから来たんだろう?」 目を覚ますまでの間、その場で治療することにした織姫は、改めて酷く傷ついた少女を見やった。着てる服や、痣だらけの身体を見ても、ただ地下水を歩いてきたにしてはおかしい位ボロボロだった。無論、レリックのケースを何故運んで来たのかも大きな疑問の一つ――なのだが……。 (…何だろう、この子…) それ以上に織姫の疑問を抱かせているのが、少女から感じる『霊圧』だった。 決して大きくは無い、むしろ小さい部類に入るくらいものではあるのだが、――どこか違う、織姫は理屈ではなく感覚でそう感じた。 死神のものでも虚のものでも無く、だが自分達ともどこかかけ離れているような…この感覚は一体……。 「ウオオオオオオオオオオオオオァァァァァァ!!!!!!」 今度は路地裏の奥で、地獄から聞こえてくるような、重く、響くような唸り声が聞こえてきた。 織姫は、一旦手を休め、恐る恐る向こう角で蠢く影を見た。 ――腕が、脚が。 人体の形相を留め得ないその姿態を見たとき、織姫の神経に戦慄が走った。 (虚だ……!! 何でここに?) 新たに湧き出る疑問。 虚は、自分に気づかず、その場から消えていく。 ―――このまま野放しにはできない。 「ゴメンね、直ぐ帰ってくるから」 織姫は少女に結界術を張ったまま、急いで虚の後を追いかけた。 角を曲がり、細道を通り、人気の無い路地裏を突き進み―――そして、見つけた。 長い時間を掛けてしまったが、漸く虚の影がその眼に視認することができた。 (せめて、これぐらいはみんなの役に立たなきゃ!!) そう意に決し、攻撃準備を整え、虚に向かって行こうとして―――不意に止めた。 「―――ガッ!!!?」 「……え?」 突然虚は、頭を抱え込んで苦しみだした。 それと同時に、虚の身体がみるみるうちに溶けだし始める。 鱗のようなもので覆われた皮膚は、不気味な音を立てながらドロドロに落ちて、その上から蒸気が立ち込める。 「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」 そして次の瞬間、原形すら留めずに、虚は字義通り蒸発して、消えた―――。 「……どうなってるの……?」 織姫は、わけがわからず、ただそこで立ち竦むだけだった。 そして、その同じ頃。 「―――あれ?」 「どうしたの、エリオ君?」 同じく束の間の休暇を楽しんでいたエリオとキャロは、ある街路地で足を止めた。 「いや、何か叫び声のようなものが聞こえたような――」 エリオは不審げに辺りを見回し、そしてすぐ角にある細道に目を向けると、そこに一目散へと駆け出した。 「あ、待ってよエリオ君!」 急いで追いかけるキャロを余所に、エリオは角を曲って、そして驚きに立ち止った。 後から来たキャロも、エリオが見ているものを見て、その理由を悟った。 道端に、不思議な光に包まれている少女が倒れていた。 「お…女の子? 怪我してる!」 「それと…何だろ、この光…?」 少女に駆け寄り、不思議に光るものにエリオが触れようとした時、それはふっと消えてしまった。 「な、何? 今の」 「と……とにかくスバルさん達に知らせないと!!」 慌てふためきながらも、少女の介護を始めるエリオとキャロ。 そんな彼等のやり取りを、頭上から遠巻きに見る小さな影が二つ。 「た…大変だ……」 さっきまで少女の、治療の担当をしていた織姫の分身体ともいえる小人――舜桜が、エリオ達と同じくらいに慌てて言った。 「とにかく、織姫さんに知らせないと…!」 時は進む、ゆっくりと。 世界は交わる、再びに。 そしてそれぞれの思いを胸に、彼等は衝突する。 ―――――――――――――――――――――――――――To be continued. 前へ 目次へ 次へ
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「ん……?」 グレイがこの世界に現れてから二日が経った。 彼が目覚めたのはベッドの上。それも宿屋にあるような上等なものではなく、どちらかと言うと簡素なものだ。 しばらくグレイはその場で停止する。どうやら状況を飲み込んだ上で、これからの行動を考えているのだろう。 この状況になるまでに憶えている事は、エロールによってこの世界に飛ばされたこと。続いて燃え上がる建物の中での戦闘。それからの記憶は無い。 これがどういう事かを考え、戦闘後に建物から連れ出され、ここに運び込まれたのだと結論付けた。 あの場にいた中でそれができそうなのは、白服の女、高町なのはただ一人。あの後で誰かが来たのでなければ、なのはに連れ出されたのだろう。 ふと、近くに来ていた看護婦が気付き、話しかけてきた。 「あら、目が覚めたんですね」 そう言うと、看護婦がグレイへと歩み寄ってくる。対するグレイは、その看護婦に問い、看護婦もそれに答えた。 「ここはどこだ? 何故俺はここにいる」 「ここですか? ここは聖王医療院です。あなたはミッド臨海空港でモンスターと戦って、その後ここに運び込まれたんですよ」 実に簡潔な回答。おかげで先程の考えが正しかったと証明された。 さて、グレイの頭には現在、一つの単語が引っかかっていた。『ミッド臨海空港』という単語である。 ここで言うミッドとは、おそらく彼の目的地であるミッドチルダ。つまり到着時の状況はともかく、目的地には到達できたという事らしい。 と、ここで看護婦がグレイに一つ伝言を伝えてきた。 「ああ、そうそう。あなたが目を覚ましたら伝えるように言われていたことがあったんでした。 目が覚めて、もし動けるようになったら時空管理局本局に来てほしいって、高町教導官からの伝言です」 ……本局とは一体どこだ? Event No.02『高町なのは』 目覚めてから数日後、グレイが本局ロビーの椅子に座っている。受付の順番待ちである。 普段から腰に差している古刀は無い。どうやら管理局で預かっているようだ。 先日の伝言には、本局に来たときに返すとの旨もあった。だから刀を返してもらう意味でもこちらには来る必要があったのである。 ちなみに他の荷物は病院を出る際に返してもらっている。 と、そんなことを言っている間にグレイの番が来たようだ。受付カウンターまで移動し、用件を伝える。 「高町教導官という人物に呼ばれて来た。取り次いでくれ」 「高町教導官に……ですか? ただいま確認しますので、少々お待ちください」 そう言うと受付嬢は通信モニターを開き、なのはへと連絡を取る。 こう言っては悪いが、いきなり現れてエースオブエースとまで呼ばれるような有名人に呼ばれたといわれても信用するのは難しい。 待つこと数十秒、モニターの向こうになのはの姿が映った。 「あ、高町教導官。あの実は、教導官に呼ばれたっていう男の人が来ているんですが……」 『男の人? その人って、灰色の長い髪をしてませんでしたか?』 「え? あ、はい。確かにそうでしたけど……」 その言葉になのはがしばらく考える。対する受付嬢は反応の無くなったなのはに怪訝そうな表情だ。 (もしかして、空港の時のあの人じゃあ……) 「あの……高町教導官?」 『あ、すいません。じゃあ、その人に待合室で待ってるように言ってくれませんか?』 受付嬢の表情が変わった。本当になのはに呼ばれていたのがそんなに驚くような事なのだろうか? とにかく、すぐに了承して通信を切り、グレイにその旨を伝えた。 「遅い……」 十数分後の待合室。グレイが暇そうな表情でそこにいた。 近くの本棚から本を取り出して読もうとするも、マルディアスとは文字が違うために読めない。 かといって剣の練習もこんな狭いところではできないし、術の練習もまた然り。 それ故に暇潰しすらできずに椅子に座っているほかなかった。他にできる事があるとすれば集気法で回復速度を上げるくらいか。 と、待合室のドアが開く。そこから現れたのはグレイにとっても見覚えのある女性だった。もっとも今は服装も髪型も違っていたが。 「えっと……怪我の具合はどうですか?」 「見ての通りだ。動ける程度には回復している」 まずはその女性、なのはがグレイの具合を聞き、それに答えを返す。 もっとも、動ける程度に回復したら来るよう言われていたので、ここに来ている時点である程度想像はつくのだが。 それを聞き、なのはがほっとしたような表情を浮かべて礼を言う。 「そうだ、あの時はありがとうございました」 急に礼を言われ、頭に疑問符を浮かべるグレイ。どうやら例を言われる理由がサッパリらしい。 どういうことか分からないので、なのはに直接聞くことにしたよう。 「……? 何の事だ?」 「ほら、あの時命がけでモンスターと戦ってたじゃないですか」 「その事か……あそこを出るのにあれが邪魔だっただけだ。感謝されるいわれは無い。 それより、俺を呼び出して何の用だ、高町教導官?」 グレイがそう聞くと、なのはの表情が変わる。今までの優しい顔から多少厳しい顔に。 「一つ、あなたにとって重要な話をするために呼びました」 話は空港火災の日まで遡る。 「なのはちゃん、ちょっと話があるんやけど」 「どうしたの?」 空港火災の日、そこで指揮を執っていた茶の短髪の女性『八神はやて』がなのはを呼び止めた。 表情からすると、何か真面目な話題なのだろう。いつになく真剣な顔である。 「まず、これを見てくれへん?」 そう言ってはやてが出したのは、空港内で確認された何かの反応のデータが映ったモニター。 それは人間だったりモンスターだったり、あるいは炎だったり色々である。 少しずつ時間を進めるような形でデータを進め、そしてある所で一時停止をかける。 「……ここや」 はやてが指差した箇所。その箇所には一秒前まで何の反応も無かった。一秒前までは。 だが、そこに突如人間一人分の反応が現れた。同じように転移の反応も同時に。 これが何を意味するか、理解に時間はかからない。 「え? これって、もしかして……」 「せや。転移魔法かそれとも次元漂流者かは分からへんけど、この時間に誰かがここに転移して来てるって事や」 そのまま再生ボタンを押し、その反応を追う。その反応はどうやら出口を探しながら移動しているようだ。 移動した軌道上のモンスターの反応は少しずつ減っていっている。その反応の主が倒したのだろうか? そしてある程度進んだ時点で再び一時停止。 「そして、この反応がなのはちゃんや」 そう言いながら、その反応の近くにある別の反応を指差す。どうやらこれがなのはの反応らしい。 近くには子供一人分の反応と、大物モンスターの反応もある。 「はやてちゃん、これ……」 なのははすぐに感づいたようだ。その反応の主の正体に。 そう言ったなのはに対し、はやても頷いて返した。 「これは多分、なのはちゃんが助けた灰色の髪の人の反応やろな」 そして、その詳細や目的を確かめるためになのはがグレイを呼び出し、今に至るという訳である。 「えっと……」 そういえばなのははグレイの名を知らない。そのため少し言いよどむ。 それを察したグレイが、自分の名を名乗った。 「まだ名乗っていなかったな。俺の名はグレイ」 「それじゃあ、グレイさん……ここは、あなたがいた世界ではありません」 この後の反応はなのはにも予想はできている。おそらく驚くか、あるいは現実を受け入れるのに多少考えるかの二択。 今までの次元漂流者の場合は、ほぼ全てがそのどちらかだったと、データで見たことがあったし、今まで見てきたのも大抵そうだったからだ。 だが、グレイの反応はそのどちらでもなかった。 「知っている。ミッドチルダだろう?」 その事に逆になのはが驚いた。 ここが異世界だと知っている上で、それで猶ここにいる。それはどういうことか。 いくつか思い当たる可能性はあるが、直接聞いたほうが早い。もしかしたら犯罪目的で違法に転移を行った可能性もある。 表情を若干厳しいものに変え、その疑問を口に出した。 「それはどういう事なんですか? 場合によっては、あなたを拘束しなければいけなくなるかもしれません」 これはどうやら、グレイがエロールから聞かされていた真相を話す必要があるようだ。というより、そうしないと面倒になりそうである。 意を決し、その真相を話した。 「――――俺が聞かされているのは、それで全部だ」 その話は、なのはにとっては信じがたい事であった。 何せ異世界の邪神が復活し始め、完全な復活のための力を蓄えるためにミッドチルダに来ているなどと聞かされても、どう反応すればいいのか分からない。 だが、グレイの目は嘘をついている目ではない。おそらくは真実なのだろう。 「じゃあ、一人でそのサルーインと戦っているんですか?」 相手が神だというのなら、一人で戦うのは無謀。なのに一人でいる……という事は、まさか一人で戦っているのだろうか。 なのははそう思い、グレイへと尋ねる。そして返ってきたのは否定だった。 「いや、仲間があと四人いる。この世界に飛ばされる時に散り散りになったようだがな。 ……そうだ、時空管理局……だったか? お前達の方で同じように見つけてはいないのか?」 飛ばされる時に散り散りになった四人の仲間。それがこの世界に来ているのならば、管理局の方で見つけているはず。 その事に一縷の希望をかけて同じように質問を返すが、なのはから返ってきたのは否定。 「……残念ですけど、あの日に転移してきたのはグレイさんだけでした」 「そうか……分かった」 やはり落胆しているのだろうか、グレイは声のトーンを幾分落として返す。 そうして次の瞬間には、席を立った。 「仲間を探す時間は無い。俺はサルーインを探しに行く」 それはあまりにもいきなりな事。そのせいでなのはは面食らい、のけぞる。 そのまま椅子ごと後ろに倒れるのを何とか踏みとどまり、何とかグレイを引き止めようとした。 あても仲間もないのに出発するという自殺行為を止めたいという一心で。 「待ってください! 出発するって言っても、あてはあるんですか?」 沈黙。 やはりあては無かったらしい。 「それに、相手は神なんですよね? 一人で戦って勝てる相手なんですか?」 さらに沈黙。 「あ、これは絶対無茶だ」という思考が頭を支配しているのだろう。だからといって他の手など思いつかない。 そういう事を考えていたグレイに対し、なのはがとある提案を持ちかけようとした。 「……グレイさん、管理局に協力する気は『なのはさん!』 が、急にオペレーターからの通信が入り、中断せざるを得なくなった。 「どうしたんですか?」 『例の海賊たちです! 次元航行艦が一隻襲われました!』 海賊? この世界にも海賊がいるのだろうか。 そのような疑問を浮かべるグレイを尻目に、通信で二言三言話したなのはが椅子から立ち上がる。 そしてグレイへと向け、謝罪の言葉を口にして部屋を飛び出した。 「ごめんなさい、グレイさん! 急ぎの用ができました! 後で続きを話すので、ここで待っててください!」 部屋に残されたグレイは、一人考えていた。 会話の内容からすると、その急ぎの用とは海賊退治だろう。 ならばある程度役に立つことはできるだろうし、何より待たされるのは御免だ。 そして結論……なのはに同行し、手を貸す。話の続きは移動中でも可能だろう。 その結論を出したグレイは、荷物袋から予備として持っていた武器『アイスソード』を取り出し、それを背に負って駆け出した。 戻る 目次へ 次へ
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カラオケJ 部屋1(UGA) Don t be long 魔法少女リリカルなのはThe MOVIE 1st IN ぴゅあぼ 正解はひとつ!じゃない!! 探偵オペラミルキィホームズ OP 砂糖☆菓子(新人) 涙 Tama(新人) Climax Jump 仮面ライダー電王 OP 未来がじぇっと 聖少女領域 ローゼンメイデン・トロイメント OP たんぽぽ そして僕にできるコト テイルズオブシンフォニア TM くしゅ プラスチックスマイル(虹色ギターVERSION) Canvas2 〜虹色のスケッチ〜 OP Jiro NO ROCK NO LIFE すもももももも~地上最強のヨメ~ ED1 ぴゅあぼ 未来回帰線 祝福のカンパネラ ED 砂糖☆菓子(新人) 晴れてハレルヤ 魔法陣グルグル OP2 Tama(新人) daily-daily Dream ハヤテのごとく!! OP2 未来がじぇっと 三十路岬 らき☆すた ED(spot) たんぽぽ Wind Climbing~風にあそばれて~ 魔法陣グルグル ED1 くしゅ Imaginary Affair こなたよりかなたまで OP Jiro 君よ、優しい風になれ とらいあんぐるハート3 リリカルおもちゃ箱 魔法少女リリカルなのは ED ぴゅあぼ コンディション・グリーン 機動警察パトレイバー OP2 砂糖☆菓子(新人) Get Over ヒカルの碁 OP1 Tama(新人) Questions? ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜 OP 未来がじぇっと 走れマキバオー みどりのマキバオー OP たんぽぽ 夢を信じて ドラゴンクエスト OP くしゅ cloudier sky AYAKASHI OP Jiro dis- 無限のリヴァイアス OP ぴゅあぼ DOWN TOWN それでも町は廻っている OP 砂糖☆菓子(新人) 怪獣のバラード Tama(新人) 約束の場所へ カレイドスター OP2 未来がじぇっと 創聖のアクエリオン 創聖のアクエリオン OP1 たんぽぽ ライオン マクロスF OP1 くしゅ 部屋2(DAM) コネクト 魔法少女まどか☆マギカ OP gachabo 残酷な天使のテーゼ 新世紀エヴァンゲリオン OP ツタン(新人) SUPER∞STREAM IS インフィニット・ストラトス ED ハチ公 PHANTOM MINDS 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st TM ふぁーね(新人) Take a shot 魔法少女リリカルなのは IN るさろり Don t be long 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st IN 淋 SECRET AMBITION 魔法少女リリカルなのはStrikerS OP1 とかげのしっぽ Hacking to the gate Steins;Gate OP gachabo アンインストール ぼくらの OP ツタン(新人) Go Ahead!! バトルスピリッツ 少年突破バシン OP ハチ公 Oh my ギー太! けいおん!! IM ふぁーね(新人) 紅のロンリネス 冥王計画ゼオライマー ED るさろり オリオンをなぞる TIGER&BUNNY OP 淋 ハナノイロ 花咲くいろは OP とかげのしっぽ Paradise Lost 喰霊-零- OP gachabo Wild Flowers ゾイド-ZOIDS- OP ツタン(新人) 星のすみか TIGER&BUNNY ED ハチ公 キミシニタモウコトナカレ シャングリ・ラ OP ふぁーね(新人) Red fraction BLACK LAGOON OP るさろり Re-sublimity 神無月の巫女 OP 淋 Cagayake!GIRLS けいおん! OP とかげのしっぽ 君の知らない物語 化物語 ED gachabo 空色デイズ 天元突破グレンラガン OP ツタン(新人) I♡U 満月をさがして OP ハチ公 勇侠青春謳 コードギアス 反逆のルルーシュ ED1 ふぁーね(新人) この愛を捧げて 宇宙戦艦ヤマト復活篇 TM るさろり
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BATTLE OF ACES 設定解説
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映画 2nd A s 高町なのはバリアジャケット(Movie 2nd) えんじん作 私立聖祥大附属小学校制服(冬) えんじん作
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あ行/か行/さ行/た行/な行/は行/ま行/や行/ら行/わ行/ あ行 作品タイトル 作者 傾向 備考 鬱はやて 激鬱 後に歴史が… Eternal Breaker 斑鳩あき ERIO Days エリオの人 勇者と姫と耳と尻尾とドSとドMの物語 エリオがわんこ達を調教する話 エリオと○○ エリオの人 日常&バトル 作者はドS か行 作品タイトル 作者 傾向 備考 管理局X-FILEシリーズ Xあき B級ホラー カオス 機動六課の「」 寮あき 機動六課の夏休み 訓練校 局員達のどうでもいい話 作者あき ギャグ&シリアス? 局員メイン 訓練校事件簿 訓練校 さ行 作品タイトル 作者 傾向 備考 査定官観察日記 査定あき 時空管理局局員の華麗なる日々 Xあき ギャグ 局員 少数派シリーズ 新婚なの! いちゃいちゃ 世紀末機人伝説 世紀末あき 日常&バトル 時はまさに世紀末 迫るなのはさん た行 作品タイトル 作者 傾向 備考 トリスメギストス な行 作品タイトル 作者 傾向 備考 ナンバーズ寮の管理人 寮あき ほのぼの日常 苦労人N2 2周目はじめました は行 作品タイトル 作者 傾向 備考 早すぎた話 ヒドゥンに立ち向かう者 Fallen Angel ベストフレンド ま行 作品タイトル 作者 傾向 備考 魔法少女リリカルA&S &の人 アリサとすずか 魔法少女リリカルF&B &の人 シリアス&バトル? 魔法少女リリカルジュエルシリーズ ジュエルあき バトル&エロ 色々とスケールが大きい 魔法少女リリカル春風 魔法少女リリカルVtoY 魔法少年リリカルユーキ 魔法侍女リリカルユーノ もしもなのはが闇の書の主だったら や行 作品タイトル 作者 傾向 備考 八神レポート 査定あき 夜天王はやて 夜天王あき バトル 27話以降がロダに無い 夜天王はやて『LOE』 同 同 長期休載、後に再開、と思いきや音信不通 歪な願い 歪みあき 鬱 ロダに完全版有り 長期休載中 歪んだ想い 同 同 ロダに完全版有り 完結済み ユーノスクライア奮闘記 査定あき ら行 作品タイトル 作者 傾向 備考 「Lack」の商人 ギャグ シャマ子 リインのアトリエ ~ミッド・ベルカの錬金術師~ リリカルアリサ リリカル異聞録「神隠し」 リリカルサスペンス劇場 Xあき サスペンス? 間隔空き過ぎ リリカルなのはStrikerS -囚われた者達- 黒にゃんこの人 シリアス&バトル 現在三期 リリ学なのはStrikers 再構成+α レティ提督の憂鬱な1日半 訓練校 ストーキング サブキャラ
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商品ラインナップ (Lineup) 商品番号はあくまで開発順につけられたものであり、発売順ではない点に注意。 最新情報・予定(7月) 商品ラインナップ (Lineup)最新情報・予定(7月) 販売流通 送料 商品一覧発売済・予定(番号順)通常シリーズ(No.001~050) 通常シリーズ(No.051~100) 通常シリーズ(No.101~150) 通常シリーズ(No.151~200) 通常シリーズ(No.201~250) 通常シリーズ(番号不明) SPシリーズ EXシリーズ その他関連商品発売済・予定 パーツ販売 販売流通 一般→通常販売 限定→ゲーム、書籍等の限定版への同梱 GOS→GOODSMILE ONLINE SHOP限定販売 ニコ直→ニコニコ直販取扱商品 同人→アニメイト等の同人商品取扱ショップ限定販売 電撃→電撃屋ホビー館限定販売 na→ネイティブオンライン限定販売 HS→ホビーストック限定販売 mono→mono shop限定販売 誌上→各誌上における限定販売 イベント→各イベントにおける限定販売 付録→雑誌付録 配布→キャンペーン配布品 抽選→抽選プレゼント品 賞品→フォトコン入賞者向プレゼント品 送料 流通経路が限られている商品は送料が発生する通販が主となっている。 なお代金引換の場合は更に手数料が追加される。 北海道 本州(中国以外) 中国 四国 九州 沖縄 代引手数料 GOODSMILE ONLINE SHOP 800円 600円 600円 800円 800円 1,200円 315円 佐川急便 ゆうパック クロネコメール便 ヤマト運輸 代引手数料 ニコニコ直販 600円 × × × 315円 とらのあな(1万円以上で無料) 600円 700円 150円 × 0円 ホビーストック 490円 × × 630円 315円 ネイティブ 630円 × × × ゲーマーズ 500円 × × × 購入金額に応じて変化 アニメイト 400円 × × × 300円 商品一覧 作品別一覧はこちらへ 通常シリーズ:主にfigma単体で一般流通されているアイテムを扱うメインシリーズ。例外として以下の商品は販路が限定されているが通常シリーズ扱いとなっている。archetype she、archetype he(イベント、GOS通販のみ) ビリー・ヘリントンシリーズ(ニコ直のみ) 東方Projectシリーズ(ニコ直、同人系通販サイト、イベント販売のみ) 初音ミク 応援ver.(GOS・アニメイト一部店舗店頭販売のみ) figma SP:別企業が発売元のアイテムを対象としたシリーズ。ゲームや書籍等の限定版特典である事が多く、その場合figma単品で販売されない為どうしても金額が高くなるのがネックか。 figma EX:発売元がMAX Factoryで店頭や一般の通販サイトでは購入できない限定品シリーズ。 発売済・予定(番号順) 通常シリーズ(No.001~050) № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 00♀ archetype she figma archetype 2009年02月14日/05月29日発送 2,000円 イベント 00♂ archetype he 01♀ archetype she flesh color ver. 2012年12月25日発送 2,500円 GOS 01♂ archetype he flesh color ver. 001 長門有希 制服ver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2008年02月14日 一般 002 涼宮ハルヒ 制服ver. 2008年04月26日 003 セイバー 甲冑ver. Fate/stay night 2,800円 004 キョン 制服ver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2008年07月12日 2,500円 005 高町なのは バリアジャケットver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2008年05月24日 2,800円 006 朝比奈みくる 制服ver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2008年07月19日 2,500円 007 古泉一樹 制服ver. 2008年06月28日 008 泉こなた 冬服ver. らき☆すた 2008年07月31日 009 フェイト・T・ハラオウン バリアジャケットver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2,800円 010 関羽雲長 一騎当千 Great Guardians 2008年08月21日 011 遠坂凛 私服ver. Fate/stay night 2008年08月29日 2,500円 012 柊つかさ 冬服ver. らき☆すた 013 柊かがみ 冬服ver. 2008年09月13日 014 初音ミク キャラクター・ボーカル・シリーズ01 初音ミク 2008年09月10日 一般・イベント 015 長門有希 悪い魔法使いver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2008年09月26日 3,000円 016 ドアラ ホームver. 中日ドラゴンズマスコット ドアラ 2008年11月01日 2,500円 一般 017 ドアラ ビジターver. 2008年12月20日 018 鶴屋さん 制服ver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2008年10月24日 019 鏡音リン キャラクター・ボーカル・シリーズ02 鏡音リン・レン 2008年11月22日 020 鏡音レン 021 トラッキー ホームver. 阪神タイガースマスコット トラッキー 2008年11月01日 022 高良みゆき 冬服ver. らき☆すた 2008年11月14日 023 朝倉涼子 制服ver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2008年11月28日 024 呂蒙子明 一騎当千 Great Guardians 2008年12月20日 025 シャナ 炎髪ver. 灼眼のシャナⅡ 026 八神はやて 騎士甲冑ver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2009年01月16日 2,800円 027 瀬戸燦 瀬戸の花嫁 2009年01月30日 2,500円 028 星村眞姫那 屍姫 2009年04月29日 029 ビリー・ヘリントン ビリー・ヘリントン 2009年07月24日 ニコ直 029-B ビリー・ヘリントン バースディver. 2009年08月 3,000円 029-C ビリー・ヘリントン ハロウィンver. 2009年10月 029-D ビリー・ヘリントン クリスマス&ニューイヤーver. 2009年12月 030 柔王丸(原作版) JPWAタッグトーナメントver. プラレス3四郎 2009年02月06日 2,500円 一般 031 桜姫(原作版) JPWAタッグトーナメントver. 032 涼宮ハルヒ チアガールver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2009年03月29日 033 朝比奈みくる チアガールver. 034 涼宮ハルヒ 夏服ver. 2009年04月29日 035 柊かがみ コスプレver. らき☆すたOVA 2009年05月15日 036 朝比奈みくる 戦うウェイトレスver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2009年05月31日 037 鶴屋さん 文化祭メイドver. 038 ドロッセル ファイアボール 2009年06月30日 3,200円 039 シグナム 騎士服ver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2009年07月29日 040 御剣冥夜 99式衛士強化装備 国連軍正規兵ver. マブラヴ オルタネイティヴ 2009年07月31日 2,800円 041 孫策伯符 一騎当千 Great Guardians 2009年08月04日 2,500円 042 ゴルゴ13 ゴルゴ13 2009年08月29日 3,800円 043 シャマル 騎士服ver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2009年09月30日 2,800円 044 泉こなた 夏服ver. らき☆すた 2009年08月29日 2,500円 045 柊つかさ 夏服ver. 2009年10月03日 046 高良みゆき 夏服ver. 047 柊かがみ 夏服ver. 2009年10月31日 048 カナン CANAAN 2009年12月23日 049 アイギス ペルソナ3 2009年10月31日 2,800円 050 セイバー 私服ver. Fate/stay night 2009年11月14日 2,500円 通常シリーズ(No.051~100) № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 051 衛宮士郎 私服ver. Fate/stay night 2009年11月14日 2,800円 一般 052 ヴィータ 騎士服ver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2009年11月28日 3,200円 053 高町なのは The MOVIE 1st ver. 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st 2010年01月23日 2,800円 054 アイン Phantom ~Requiem for the Phantom~ 2010年01月30日 2,500円 055 博麗霊夢 東方Project 2010年01月29日 2,800円 イベント・ニコ直・同人 056 フェイト・テスタロッサ The MOVIE 1st ver. 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st 2010年02月25日 一般 057 平沢唯 制服ver. けいおん! 2010年01月30日 058 秋山澪 制服ver. 2010年02月20日 059 琴吹紬 制服ver. 2010年04月29日 060 田井中律 制服ver. 2010年05月29日 3,800円 061 中野梓 制服ver. 2010年08月14日/31日 2,800円 一般・イベント 062 フェイト・テスタロッサ 制服ver. 魔法少女リリカルなのはA s 2010年03月31日 2,500円 一般 063 ラム うる星やつら 064 スバル・ナカジマ バリアジャケットver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2010年04月29日 2,800円 065 日暮かごめ 犬夜叉 完結編 2,500円 066 土宮神楽 喰霊-零- 2,800円 067 諌山黄泉 2010年05月29日 068 霧雨魔理沙 東方Project 2010年04月28日 ニコ直・同人 069 ライダー Fate/stay night 2010年05月29日 3,000円 一般 070 涼宮ハルヒ 中学生ver. 涼宮ハルヒの憂鬱 2010年10月05日 2,800円 071 朝比奈みくる 大人ver. 2010年10月30日 072 セイバーオルタ Fate/stay night 2010年07月06日 073 ティアナ・ランスター バリアジャケットver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2010年08月21日 074 宮藤芳佳 ストライクウィッチーズ 2010年12月28日 3,500円 075 河村優 制服ver. se・きらら 2010年08月31日 3,000円 076 十六夜咲夜 東方Project 2010年09月11日 2,800円 ニコ直・同人 077 涼宮ハルヒ 光陽園学院ver. 涼宮ハルヒの消失 2010年12月28日 3,000円 一般 078 神楽亜矢 制服ver. se・きらら 2010年09月30日 3,200円 079 真希波・マリ・イラストリアス 新型プラグスーツver. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2010年11月27日 080 秋山望美 制服ver. se・きらら 2010年10月22日 3,000円 081 キング・カズマ サマーウォーズ 2010年10月29日 3,000円 一般・抽選 082 巡音ルカ キャラクター・ボーカル・シリーズ03 巡音ルカ 2010年11月16日 2,800円 一般 083 ラブマシーン サマーウォーズ 2010年12月23日 4,800円 一般・抽選 084 式波・アスカ・ラングレー テストプラグスーツver. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2011年01月26日 3,200円 一般 085 メティス ペルソナ3フェス 2010年12月25日 3,000円 086 志津野泉 制服ver. se・きらら 2010年11月30日 3,200円 087 エリオ・モンディアル バリアジャケットver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2011年02月19日 3,500円 088 末永みらい カルチャージャパン 2011年06月04日 2,800円 089 キャロ・ル・ルシエ バリアジャケットver. 魔法少女リリカルなのはStrikerS 2011年03月26日 3,500円 090 射命丸文 東方Project 2011年01月14日 2,800円 ニコ直・同人 091 綾波レイ プラグスーツver. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 2011年05月19日 3,200円 一般 092 戦場ヶ原ひたぎ 化物語 2011年04月27日 2,800円 093 深雪真奈 制服ver. se・きらら 2010年12月23日 3,000円 094 嵐山歩鳥 それでも町は廻っている 2011年05月26日 095 KOS-MOS ver.4 ゼノサーガ エピソードⅢ[ツァラトゥストラはかく語りき] 2011年04月29日 4,800円 096 マイケル・ジャクソン スリラーver. マイケル・ジャクソン 2011年10月27日 2,800円 097 阿良々木暦 化物語 2011年05月19日 098 牧瀬紅莉栖 Steins;Gate 2011年06月18日 099 高坂桐乃 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 2011年05月28日 100 初音ミク Append ver. 初音ミク・アペンド 2011年09月03日 3,000円 通常シリーズ(No.101~150) № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 101 黒猫 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 2011年07月30日 3,200円 一般 102 R・ドロシー・ウェインライト THE ビッグオー 2011年06月23日 2,800円 103 伊藤カイジ 逆境無頼カイジ 2011年08月25日 3,500円 104 伊吹萃香 東方Project 2011年08月26日 ニコ直・同人 105 八九寺真宵 化物語 2011年08月20日 3,200円 一般 106 リネット・ビショップ ストライクウィッチーズ 2011年09月30日 3,500円 107 ロボコップ ロボコップ 2011年11月03日 108 高嶺愛花 ラブプラス+ 2011年09月30日 3,200円 109 神原駿河 化物語 2011年09月29日 3,500円 110 鹿目まどか 魔法少女まどか☆マギカ 2011年09月30日 3,200円 111 上条当麻 とある魔術の禁書目録Ⅱ 2011年10月26日 3,000円 112 新垣あやせ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 2,800円 113 小早川凛子 ラブプラス+ 2011年10月29日 3,200円 114 初音ミク 応援ver. キャラクター・ボーカル・シリーズ01 初音ミク 2011年11月29日発送 3,000円 GOS・アニメイト一部店舗(店頭販売のみ) 115 暁美ほむら 魔法少女まどか☆マギカ 2011年11月30日 3,200円 一般 116 BRS2035 ブラック★ロックシューター THE GAME 2011年12月15日 3,500円 117 インデックス とある魔術の禁書目録Ⅱ 2012年01月19日 3,200円 118 巴マミ 魔法少女まどか☆マギカ 2012年03月22日 119 千石撫子 化物語 2012年01月19日 3,200円 120 ガッツ 黒い剣士ver. ベルセルク 2012年01月28日 3,800円 121 姉ヶ崎寧々 ラブプラス+ 2011年12月23日 3,200円 122 小林可夢偉 小林可夢偉 2012年03月27日 3,000円 123 イカ娘 侵略!イカ娘 2012年04月24日 3,500円 124 美樹さやか 魔法少女まどか☆マギカ 2012年04月06日 125 ドロッセル(チャーミング) ファイアボール チャーミング 2012年05月31日 4,800円 126 セイバー Zero ver. Fate/Zero 2012年04月28日 3,000円 127 上杉謙信 ランス・クエスト 2012年03月31日 3,800円 128 佐倉杏子 魔法少女まどか☆マギカ 2012年04月28日 3,500円 129 ミルヒオーレ・F・ビスコッティ DOG DAYS 2012年04月27日 3,200円 130 ファンタズムーン カーニバル・ファンタズム 2012年05月19日 131 ヴァンプ将軍 天体戦士サンレッド 2012年07月27日 3,800円 132 アイリスフィール・フォン・アインツベルン Fate/Zero 2012年05月19日 3,000円 133 サムス・アラン METROID Other M 2012年07月07日 3,800円 134 プリンセス・オブ・ザ・クリスタル 輪るピングドラム 2012年08月17日 4,800円 135 サンレッド 天体戦士サンレッド 2012年08月21日 3,500円 136 里中千枝 ペルソナ4 2012年06月30日 3,000円 137 テッカマンブレード 宇宙の騎士テッカマンブレード 2012年11月30日 3,500円 138 グリフィス 映画ベルセルク 2012年07月31日 3,800円 139 レオンミシェリ・ガレット・デ・ロワ DOG DAYS 140 ブラック★ロックシューター TV ANIMATION ver. TV ANIMATION BLACKROCK SHOOTER 2012年08月09日 3,500円 141 バファローベル オリックス・バファローズ公式マスコット 2012年08月25日 3,200円 142 サーニャ・V・リトヴャク ストライクウィッチーズ 3,500円 143 楪いのり ギルティクラウン 2012年09月28日 144 天城雪子 ペルソナ4 2012年10月23日 3,000円 145 テッカマンエビル 宇宙の騎士テッカマンブレード 2012年12月28日 3,800円 146 立花響 戦姫絶唱シンフォギア 2012年09月29日 3,500円 147 羽川翼 化物語 2012年08月18日 148 シルバー・クロウ アクセル・ワールド 2012年11月29日 3,200円 149 エイラ・イルマタル・ユーティライネン ストライクウィッチーズ 2012年11月22日 3,500円 150 T-elos ゼノサーガ エピソードⅢ[ツァラトゥストラはかく語りき] 2012年10月23日 4,000円 通常シリーズ(No.151~200) № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 151 衛宮切嗣 Fate/Zero 2012年09月29日 3,800円 一般 152 ブラック・ロータス アクセル・ワールド 2012年11月22日 153 リンク ゼルダの伝説 スカイウォードソード 154 黒雪姫 学内アバターver. アクセル・ワールド 2013年01月19日 4,500円 155 阿良々木火憐 偽物語 2012年11月08日 3,500円 156 阿良々木月火 2012年12月12日 157 スカーレット・レイン アクセル・ワールド 2013年01月31日 3,200円 158 風鳴翼 戦姫絶唱シンフォギア 2012年11月30日 3,800円 159 高町なのは セイクリッドモードver. 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A s 2013年02月21日 3,500円 160 ニャル子 這いよれ!ニャル子さん 2013年01月25日 161 アイギス The ULTIMATE ver. ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ 2013年02月28日 4,800円 162 フェイト・テスタロッサ ライトニングフォームver. 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A s 2013年02月09日 3,500円 163 フェイト・テスタロッサ ソニックフォームver. 2013年01月31日 164 ヘンリエッタ GUNSLINGER GIRL 2013年03月29日 3,800円 165 アルティメットまどか 魔法少女まどか☆マギカ 2013年03月28日 4,800円 166 巴マミ 制服ver. 2013年04月19日 3,200円 167 ラビリス ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ 2013年04月16日 4,800円 168 ブラックゴールドソー TV ANIMATION ver. TV ANIMATION BLACKROCK SHOOTER 2013年04月27日 3,800円 169 すーぱーそに子 虎パーカーver. すーぱーそに子 2013年05月22日 4,000円 170 篁唯依 マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス 2013年04月27日 3,800円 171 美樹さやか 制服ver. 魔法少女まどか☆マギカ 2013年04月26日 3,200円 172 デッドマスター TV ANIMATION ver. TV ANIMATION BLACKROCK SHOOTER 2013年05月30日 3,800円 173 ゆの ひだまりスケッチ×ハニカム 2013年05月25日 3,200円 174 キリト ソードアート・オンライン 2013年06月22日 3,800円 175 ピット 新・光神話 パルテナの鏡 2013年04月27日 176 ブラックピット 177 江頭2:50 江頭2:50 2013年06月22日 178 アスナ ソードアート・オンライン 2013年07月31日 179 コブラ COBRA THE SPACE PIRATE 2013年05月18日 4,000円 180 クリスカ・ビャーチェノワ マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス 2013年06月29日 3,500円 181 ゴン=フリークス HUNTER×HUNTER 2013年06月22日 182 キルア=ゾルディック 183 レディ COBRA THE SPACE PIRATE 2013年07月20日 4,000円 184 宮子 ひだまりスケッチ×ハニカム 2013年07月27日 3,200円 185 高町なのは エクセリオンモードver. 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A s 2013年07月20日 3,500円 186 フェイト・テスタロッサ ブレイズフォームver. 187 ガッツ 鷹の団ver. 映画ベルセルク 2013年08月予定 3,800円 188 八神はやて The MOVIE 2nd A s ver. 魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A s 2013年07月20日 189 一色あかね ビビッドレッド・オペレーション 2013年08月予定 4,000円 190 佐倉杏子 私服ver. 魔法少女まどか☆マギカ 3,800円 191 沢嶋雄一 タイムスクープハンター 192 KAITO KAITO 2013年09月予定 4,000円 193 黒騎れい ビビッドレッド・オペレーション 2013年10月予定 194 クラピカ HUNTER×HUNTER 2013年09月予定 3,800円 195 牧瀬紅莉栖 白衣ver. Steins;Gate 2013年11月予定 196 岡部倫太郎 Steins;Gate 2013年12月予定 197 ヒロ ひだまりスケッチ×ハニカム 2013年11月予定 4,000円 198 ストレングス TV ANIMATION ver. TV ANIMATION BLACKROCK SHOOTER 2014年01月予定 5,800円 199 スパイダーマン アメイジング・スパイダーマン 2013年12月予定 4,800円 200 初音ミク 2.0 キャラクター・ボーカル・シリーズ01 初音ミク 2013年10月予定 3,900円 通常シリーズ(No.201~250) № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 201 沙英 ひだまりスケッチ×ハニカム 2013年12月予定 4,000円 一般 通常シリーズ(番号不明) 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 本多・二代 境界線上のホライゾン 2013年09月予定 未定 エイミー 翠星のガルガンティア 2013年12月予定 ミカサ・アッカーマン 進撃の巨人 2014年01月予定 アーチャー Fate/stay night 2014年春予定 エレン・イェーガー 進撃の巨人 謎の剣士 マルス ファイアーエムブレム 覚醒 SPシリーズ № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 SP-001 超勇者ハルヒ 涼宮ハルヒの戸惑 2008年01月28日 10,290円 限定 SP-002 ルルーシュ・ランペルージ コードギアス 反逆のルルーシュ 2008年03月31日 2,500円 一般 SP-003 枢木スザク コードギアス 反逆のルルーシュ R2 2008年08月03日/11月16日発送 イベント・GOS SP-004 セイバー・リリィ Fate/unlimited codes 2008年12月18日 10,490円 限定 SP-005 レイカ ガンツスーツver. GANTZ 2009年06月19日 4,980円 SP-006 キュート クイーンズブレイド スパイラルカオス 2009年12月17日 10,290円 SP-007 高町なのは 制服ver. 魔法少女リリカルなのはA s 2010年01月21日 13,629円 SP-008 ドロッセル 観光ユニット「ギズモ」装着ver. ファイアボール 2009年12月22日 5,880円 SP-009 セイバーエクストラ Fate/EXTRA 2010年07月22日 10,479円 SP-010 神楽亜矢 モーニングコーヒーver. 18禁 se・きらら 2010年03月26日 2,800円 (※) SP-011 聖徳太子 増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 2010年07月23日 5,980円 限定 SP-012 ブラック★ロックシューター ブラック★ロックシューター 2010年08月25日 2,800円 一般 SP-013 デッドマスター 2010年10月22日 3,000円 SP-014 御坂美琴 とある魔術の禁書目録 2011年01月27日 9,429円 限定 SP-015 仮面ライダードラゴンナイト KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT 2010年12月02日 3,200円 一般 SP-016 仮面ライダーウイングナイト 2010年12月18日 SP-017 ブラックゴールドソー ブラック★ロックシューター 2011年03月23日 2,800円 SP-018 ストレングス 2011年08月04日 3,800円 SP-019 白井黒子 とある科学の超電磁砲 2011年12月08日 9,429円 限定 SP-020 ミサカ とある魔術の禁書目録 2011年05月19日発送 3,000円 電撃 SP-021 仮面ライダーインサイザー KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT 2011年02月18日 一般 SP-022 仮面ライダートルク 3,200円 SP-023 仮面ライダーストライク 2011年03月29日 3,000円 SP-024 仮面ライダースティング SP-025 仮面ライダートラスト 2011年04月21日 SP-026 仮面ライダーセイレーン 2011年05月19日 3,200円 SP-027 仮面ライダーキャモ 2011年05月12日 3,000円 SP-028 仮面ライダーアックス 3,200円 SP-029 仮面ライダースピアー 2011年05月19日 SP-030 仮面ライダーオニキス 2011年05月31日 SP-031 仮面ライダーラス SP-032 仮面ライダーブランクナイト 2011年05月31日発送 2,800円 誌上・mono SP-033 WRS ブラック★ロックシューター THE GAME 2011年08月25日 10,479円 限定 SP-034 小鳥遊ヨミ 制服ver. ブラック★ロックシューター 2011年07月30日 2,800円 一般 SP-035 まろん=まかろん クイーンズゲイト スパイラルカオス 2011年07月28日 10,479円 限定 SP-036 レーシングミク2011 初優勝記念ver. レーシングミク 2011年12月19日発送 7,000円個スポコースに応じて変動 ニコ直 SP-036b レーシングミク 2011ver. リターンズ 2013年01月30日発送 7,000円 SP-037 鑑純夏 強化装備ver. マブラヴ オルタネイティヴ 2011年10月27日 16,590円 限定 SP-038 黒猫 聖天使神猫 ver. 俺の妹がこんなに可愛いわけがない 2012年02月14日発送 3,200円 電撃 SP-039 鹿目まどか 制服ver. 魔法少女まどか☆マギカ 2012年03月15日 11,990円 限定 SP-040 BRSB イラストレーターhuke氏初画集 2012年01月30日全国問屋着 6,800円 SP-041 インセイン・ブラック★ロックシューター TV ANIMATION BLACKROCK SHOOTER 2012年06月22日 Blu-rayBOX 29,400円DVDBOX 25,200円 SP-042 セイバー・ブライド Fate/EXTRA CCC 2013年03月28日 10,479円 SP-043 巨神兵 巨神兵東京に現わる 2012年07月10日/1次:2013年02月25日発送/2次:04月25日発送 3,500円 イベント・GOS SP-044 黒雪姫 Accel Assault ver. アクセル・ワールド OVA 2013年02月19日発送 3,800円 電撃 SP-045 レーシングミク2012 ver. レーシングミク2012ver. 2013年01月30日発送 7,000円個スポコースに応じて変動 ニコ直 SP-046 ガッツ 狂戦士の甲冑ver. ベルセルク 2013年03月29日 4,780円 限定 SP-047 アイギス The ULTIMATE ver. ファミ通オリジナルカラー ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ 2013年02月22日発送 4,800円 ebten SP-048 ラビリス ファミ通オリジナルカラー 2013年04月19日発送 SP-? レーシングミク 2013ver. レーシングミク2013ver. 未定 未定 ニコ直 EXシリーズ № 商品名 登場作品 発売・配送日 税込み価格 販売流通 EX 001 泉こなた コスプレver. らき☆すた 2008年02月24日/06月10日発送 2,500円 イベント・GOS EX 002 シャナ 黒髪ver. 灼眼のシャナⅡ 2009年02月16日発送 電撃・誌上 EX 003 初音ミク ライブステージver. キャラクター・ボーカル・シリーズ01 初音ミク 2009年07月26日/11月26日発送 イベント・GOS EX 004 平沢憂 制服ver. けいおん! 2010年02月07日/06月30日発送 EX 005 真鍋和 制服ver. 2010年07月25日/08月13~15日/11月29日発送 EX 006 黒衣マト 制服ver. ブラック★ロックシューター 2011年02月06日/06月22日発送 EX 007 ロジャー・スミス THE ビッグオー 2011年07月24日/11月29日発送 3,000円 EX 008 アイギス 重装ver. ペルソナ3フェス EX 009 暁美ほむら 制服ver. 魔法少女まどか☆マギカ 2012年02月12日/07月13日~17日発送 EX 010 バファローベル ビジターver. オリックス・バファローズ 公式マスコット 2012年07月29日/11月28日発送 EX 011 渋谷凛 アイドルマスター シンデレラガールズ 2013年02月10日06月26日GSC発送 3,500円 EX 012 双葉杏 EX 013 江頭2:50 白タイツver. 江頭2:50 2013年06月26日GSC発送 3,800円 GOS EX 014 城ヶ崎美嘉 アイドルマスター シンデレラガールズ 2013年07月28日2013年11月下旬GSC発送予定 3,500円 イベント・GOS EX 015 城ヶ崎莉嘉 ※ 初版:na・HS 1次再販:ニコ直 2次再販:HS その他関連商品発売済・予定 商品名 発売・配送日 税込み価格 販売流通 di stage 基本(ベーシック)セット(ブラック/クリア) 2009年08月29日/09月12日 580円 一般 di stage 拡張(エクステンション)セット01 レイヤーユニット(ブラック/クリア) 2009年10月01日 di stage 拡張(エクステンション)セット02 クリアケースユニット 2009年12月16日 780円 di stage 情景セット01 教室 未定 未定 不明 di stage 情景セット02/03 通学路(A/B) ex ride ride.001 ヴィンテージバイク(5色) 2009年12月29日 1,480円 一般 ex ride ride.002 クラシック自転車(5色) 2010年01月23日 980円 ex ride ride.003 ストリートスタイルセット(5色) 2010年02月25日 1,280円 ex ride ride.004 ホイールウォーカー(3色) 2010年03月23日 1,480円 ex ride ride.005 レトロバイク(3色) 2010年04月23日 1,580円 ex ride ride.006 ミニバイク(3色) 2010年05月14日 1,680円 ex ride ride.007 アメリカンバイク(3色) 2010年06月23日 1,980円 ex ride ride.008 スリーホイール(3色) 2010年08月28日 2,480円 ex ride ride.009 ウォーターバイク(3色) 2010年09月23日 ex ride ride.010 アニマルカー(3種) 2010年10月23日 ex ride SPride.01 BD-1 2010年07月17日 1,480円 ex ride SPride.02 ダイハツ ミゼットⅡ 2010年12月23日 6,480円 ex ride SPride.03 ガンツバイク 2011年08月08日 ex ride SPride.04 ヨーゼフ 2012年12月22日 3,980円 ex ride SPride.05 セイバー・モータード・キュイラッシェ 2012年10月27日 4,980円 ex ride EXride.01 BROMPTON 2010年08月25日 1,200円 付録 ドキドキどうぶつシリーズ アルパカ 2009年12月29日 1,050円 一般 ドキドキどうぶつシリーズ ハシビロコウ 2010年02月23日 ドキドキどうぶつシリーズ カピバラ 2010年06月25日 ドキドキどうぶつシリーズ マレーバク 2010年09月11日 1,480円 figmaマフラー 2008年02月14日配布 非売品 配布 figma クリスマスキャンペーン 2008年12月10日配布 figmaサイクル 2009年02月04日配布 figmaスクールバッグ 2009年04月29日配布 figma ウィンターキャンペーン 2010年02月05日配布 figma用ヘッドフォン 2011年09月03日配布 ぐま子 2010年09月下旬発送 賞品 初音ミク「恋は戦争」カスタム 不明 figMAXヘッドパーツ 抽選 パーツ販売 figmaの中にはパーツ単位でアマゾンでばら売りされている商品がある。挿げ替え・予備用に購入しておくのもいいだろう。一律500円。 パーツラインナップ 関節パーツセットは全ての間接が同梱されている。 腕パーツ(右) 腕パーツ(左) 脚パーツ(右) 脚パーツ(左) セイバー 甲冑ver.用スカートパーツ(右) セイバー 甲冑ver.用スカートパーツ(左) セイバーオルタ用スカートパーツ(右) セイバーオルタ用スカートパーツ(左) 手首セット 関節パーツセット
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「では、主はやて、先に風呂に行ってきます」 「うん。私も通信が終わったら行くから」 はやてがシグナムたちが出て行くのを見届ける。昌浩の家の風呂は広く、五人くらいなら余裕で同時に入れる。 ザフィーラは昌浩の部屋でもっくんと語り合っている。部屋には、はやて一人きりだ。 フェイトに空間を超えた通信を送る。通信画面が開き、フェイトが顔を出す。 「フェイトちゃんか。そっちの様子はどうや?」 『ガジェットが少し出ただけ。みんなが頑張ってくれたおかげで、すぐに片づいた』 「それは何より。こっちはティアナと昌浩君が喧嘩してしまって、てんやわんやや」 『そうなんだ。あ、でも、早く帰ってこないと、書類がどんどん溜まっていくよ』 「え~? フェイトちゃん処理しといて」 『駄目だよ。部隊長の承認が必要な書類なんだから』 「ハンコなら、私の机の引き出しに入っとるから、私の代わりに、な?」 『ダーメ。そんな不正はいけません』 「フェイトちゃんの意地悪」 『ふふっ。はやて、なんだか学生時代みたい』 宿題を忘れた時、よくこうやって泣きついたものだ。 「学生か。四年前まで学生やったのが、嘘みたいやね」 『今じゃ機動六課の隊長だもんね』 時空監理局に入ったはやてたちを待っていたのは、天才魔道師としての重圧だった。 特に過去に犯罪に加担したはやてとフェイトには、様々な陰口がついて回った。 かけられる期待に、押し寄せる課題。必死に課題を解決すれば、より困難な課題がやってくる。あっという間に出世し、気がつけば、天才の名にふさわしい功績を、はやてたちは上げてしまっていた。 他者がうらやむ才能が、普通の生活を、はやてたちから奪ってしまった。 「……もし私らが普通に高校や大学に行ってたら、どうなってたかな?」 大学に行って講義を受けて、テストやレポートに追われ、時折、入ってくる時空管理局の仕事を片づける、そんな穏やかな日々。 「そしたら、私ら、もう彼氏とか出来とったかも」 『そんなことになったら、シグナムたち大騒ぎだよ』 「ほんまやな」 血相を変えて反対する守護騎士たちの姿が目に浮かぶ。もしその男が、はやてを泣かせようものなら、即座に血祭りにあげられるだろう。 はやてもフェイトも時空管理局に入ったことは後悔していない。もしもう一度やり直せるとしても、同じ道を選んだだろう。 しかし、砂漠の旅人を惑わす蜃気楼のように、選ばなかった道が時折ちらつくのだ。 はやての顔から笑みが消える。 「フェイトちゃん。ちょっと弱音吐いてもいいかな?」 『うん』 「……私、毎日、スバルたち四人が死ぬ夢を見るんよ」 『……私もだよ。なのはもきっと同じ。ううん。多分なのはが一番つらい』 新人の教育担当は、なのはだからだ。 「ごめんな。私が失敗したせいで」 『誰のせいでもないよ。はやてのせいでも、昌浩君のせいでも』 機動六課。レリック捜索は表向きで、真実は来るべき災厄の日に備える為の部隊。スカリエッティこそが、その災厄をもたらす者だと、はやては睨んでいる。 しかし、機動六課の運営は、昌浩と十二神将の参加が大前提だったのだ。 守護騎士たちは、はやての保有戦力ということで、簡単に同じ部隊に組み込めた。つまり、昌浩が入れば、十二神将も一緒に六課に組み込めるということだ。 昌浩が六課に入れば十二神将を好きに使っていいと、晴明との約束はすでに取りつけてあった。 戦いにおいて、もっとも重要なことは生き残ることだ。しかし、生死の境界線の見極めは、訓練だけでは身につかない。経験がものを言う。 現に、スバルとティアナが訓練で無茶な戦い方をした。訓練だからよかったが、もし実戦でやっていたら、敵を道連れに二人とも死んでいただろう。 報告を聞いた時、はやては心臓を氷の手でわしづかみにされたような恐怖を感じた。なのはのお仕置きが適切だったとは、はやても思えないのだが、気持ちは痛いほどわかる。 あの時、なのはの目には、血まみれで横たわる二人の姿が見えていたのだろう。 その点、昌浩は、幼少より晴明に厳しく鍛えられ、妖怪相手にそれなりに実戦経験を積んでいる。ある程度の訓練で戦力として使えるだろう。 そして、十二神将は、千年以上の時を生き続ける歴戦の勇士だ。簡単なレクチャーだけで、完璧に任務をこなしてくれるだろう。 はやての最初の案では、現在の隊長たちと昌浩と十二神将の数名でチームを組む予定だった。 そして、スバルたち四人は補欠として、裏方仕事をしながら、ゆっくり訓練と調整を繰り返し、時期を見て作戦に参加させる。 特異な生い立ちと能力ゆえ、戦う道具としか見られていなかったエリオとキャロには、裏方の仕事を教えることで、戦い以外の選択肢を与えてやりたかった。 はやては昌浩を追いかけまわしていた日々を思い出す。表面的にはおどけた様子でも、はやては内心ではすがるような、祈るような思いで、昌浩を勧誘していたのだ。 『なあ、昌浩君。今度新しい部隊ができるんやけど、よかったら入らへん?』 (お願いや……) 『給料はずむで』 (後生やから……) 『いやー。昌浩君は商売上手やな』 (頼む……) 『よっしゃ、全員分の最新型デバイスでどや!』 (うんって言って……) 『隊長の地位もつけるで!』 (私のせいで誰かが死ぬとこ、見たくないねん!!) しかし、幼い昌浩は隠された意図を汲むことができず、はやての必死さは裏目に出た。 絶対に間違えてはならない一手目を、はやては間違えたのだ。 結果、新人たちに課せられたのは、限界ぎりぎりの過酷な訓練。時期尚早な実戦投入。綱渡りのような部隊運用。上手くいっているのは、各人の努力と才能、運の賜物だ。 エリオとキャロに戦い以外の選択肢を与えるどころか、より洗練された戦いの道具へと育て上げるしかなかった。 そして、これから起きるかもしれない大きな戦いに、否応なくスバルたちを巻き込もうとしている。 もちろん、昌浩なら絶対に死なないという保証はない。単にリスクが少ないだけだ。 リスクが少ない方法を取るのは、隊長としては当然だろう。しかし、はやての心の奥底にあったのは打算だった。 四人より一人の方が、心の痛みが少なくて済む。そんな気持ちでいたから、昌浩の心を動かせなかった。もし昌浩一人の心を動かすこともできないようなら、十二神将を扱う資格はない。晴明との約束は試練でもあったのだ。 はやてはそれに合格できなかった。 「…………最低やな、私」 はやてが静かに嗚咽を漏らす。 今からでも遅くはない。昌浩が参加してくれれば、前線部隊の負担をかなり軽くすることができるのに、それにも失敗しようとしている。 フェイトは黙って聞いていてくれた。 やがて、にぎやかな足音が近づいてきた。シグナムたちが風呂から帰ってきたのだろう。 はやては涙を拭い、赤くなった目を見られないよう目を細めて笑顔を作る。 扉が開いて、寝間着に着替えたシグナムたちが入ってくる。 「やだもー。フェイトちゃんたら、冗談きついで。ほな、またな」 「主はやて。随分長く会話していたのですね」 「いやー。話がはずんで。どれ、私も風呂入ろ」 はやてはいそいそと風呂場に向かう。 この苦しみはシグナムたちには言えない。この仕事を続ける限り、決して終わることのない苦しみだからだ。 おそらくシグナムたちも、はやての心情は察している。だが、言葉にすれば、それは重しとなって、シグナムたちから笑顔を奪ってしまうだろう。 「じゃ、行ってきまーす」 皆の笑顔のため、涙を隠して、今日も八神はやては笑うのだ。 山の中に不思議な施設があった。 巧妙にカモフラージュされた施設は、明らかにこの世界の技術体系と違うものだった。 稀代の広域次元犯罪者、ジェイル・スカリエッティの研究所だ。ただし規模は小さい方で、重要な設備もない。ここはダミーの意味合いが強い施設だった。 六課が検出したレリックとエネルギーの反応は、ここから漏れたものだ。 「面白い」 モニターを見ながら、スカリエッティは笑みを浮かべる。 白衣を着た端正な顔立ちの男だが、どこか邪悪さがにじむ。 スカリエッティがここを訪れたのは偶然だった。長らく放置していた施設に、問題がないか確認しに来ただけ。 「まさか辺境世界で、こんな逸材に会えるとは」 モニターには、今朝の模擬戦の様子が映されている。ティアナと戦う昌浩と、なのはと戦う青龍。 今まで見たこともないタイプの魔法を使う魔導師たち。 「ぜひ研究したい」 『音声を拾いましたが、オミョージと言うそうです』 彼の秘書を務める戦闘機人ウーノが、通信画面越しに報告する。 「オミョージ? 変わった名だな」 『この世界のデータベースにアクセスすれば、すぐに詳細がわかりますが?』 「まあ、名前などどうでもいい。データ採取も直接やればいいだけの話だ。これより計画を変更し、ナンバーズはオミョージの調査に当てる」 『今は手薄になったミッドチルダを優先すべきでは?』 「そう言うな。こういう一見関係なさそうな研究が、目的達成の早道になることもある」 『わかりました』 ウーノが予想した通りの答えが返ってくる。スカリエッティは一度言い出したら聞かないタイプだ。 『では、レリック捜索はガジェット部隊に任せ、ナンバーズを招集します』 研究所のカモフラージュの強化に、戦力の増強。やることが一気に山積みになった。 「都合のいいことに聖王の器も一緒だ。そのうち、奪取させてもらおう。では、これよりオミョージ計画の準備を始める!」 スカリエッティは堂々と宣言した。 この数日後、オミョージではなく、陰陽師であるという事実が発覚する。その時、その場にいたナンバーズたちが一斉に噴き出した。 スカリエッティの生涯で、最も恥ずかしい瞬間だった。 「いけね。ネクタイ、忘れた」 はやてが入浴を終え、電気を消そうとした矢先、ヴィータが慌てたように言った。 「明日でもいいんじゃない?」 「いいよ。すぐだから」 ヴィータは部屋を出た。 安倍邸の広い廊下を歩きながら、ヴィータは沈んだ顔をしていた。昌浩と一緒にいることで、複雑な感情を抱いていた。 嬉しいと思う反面、酷く辛い。まるで心が二つに引き裂かれそうだった。 千年以上前の戦いで、ヴィータは昌浩に惹かれていた。あの日々の記憶は、宝石のようにヴィータの中で輝いている。 しかし、それはあくまで昌浩の祖先だ。あの日々を、今の昌浩は知らない。 出会ったばかりの頃は、昌浩の生まれ変わりだと素直に信じられた。しかし、成長するにつれ、実はただ似ているだけではないかという疑問が頭をもたげてくる。 今の昌浩が笑顔で話しかけてくるたび、あの日々の輝きが鋭利な刃物のようにヴィータの心を抉るのだ。 「私はどうしたらいいんだろう」 考え事をしている間に風呂場に辿り着く。 扉を開けると、下着姿の昌浩が立っていた。 「「うわああああああ!!」」 二人の悲鳴が響き渡る。 「なんで、そんな恰好してるんだ!」 「もう上がったんじゃなかったの!?」 どちらも赤い顔で怒鳴る。 「忘れ物をしたんだよ」 「忘れ物? もしかしてこれ?」 昌浩が置きっぱなしになっていたネクタイを拾い上げる。 「ああ、それ……」 ヴィータの声が不自然に止まる。 ヴィータはのしのしと昌浩に近づくと、体を両手でつかんだ。 「ヴィ、ヴィータちゃん?」 「お前、この傷」 昌浩の脇腹のあたりに、巨大な刃物で貫かれたような傷があった。うっすらと肉が盛り上がっているだけで、ほとんど目立たない。ヴィータが気づいたのも偶然だ。 「ああ、これ? 最近自然に浮かび上がってきたんだ。怪我なんてしてないのに、不思議でしょ?」 もっくんに心当たりがないか聞いてみたが、懐かしそうにするだけで答えてくれない。 それは先代の昌浩が、ヴィータをかばって受けた傷痕だった。 「ヴィータちゃんは心当たりない?」 「ヴィータだ」 「えっ?」 「ちゃんはいらねぇ。昌浩は、ヴィータって呼ぶんだ」 昌浩を見上げるヴィータの顔が、泣きそうに歪んでいる。それなのに、とても嬉しそうだった。 「それって、どういう……」 今度は昌浩が不自然に言葉を切る。昌浩は入口の扉を見つめていた。 ヴィータが振り向くと、口に手を当てて笑っているシャマルの姿があった。悲鳴が聞こえたので、念の為、様子を見に来たのだ。 「アイゼン!」 「ちょっと待って! やり過ぎだよ、ヴィータ」 グラーフアイゼンを構えるヴィータを、昌浩が後ろから羽交い絞めにする。 「お前は奴の怖さを知らねぇんだ! 離せ、手遅れになる前に」 昌浩たちが揉めているうちに、シャマルは部屋に引き返す。 「待て!」 「そんなに焦らなくても……」 昌浩はすぐに服を着ると、ヴィータと共に後を追った。 「心配のし過ぎだと思うよ。いくらシャマルさんだって、そこまで悪質なことは……」 「それでね、それでね、下着姿の昌浩君にヴィータちゃんが迫って行ったの」 「おー! 大胆やなあ」 はしゃぐシャマルとはやての声がする。 「しかも、その後、ヴィータちゃんを昌浩君が後ろから抱き締めたのよ」 「なんや、私がやらんでも、ヴィータがやってくれたんか。それならそうと早く言ってくれたらええのに」 昌浩とヴィータの顔が、怒りを通り越して無表情になる。 「シャマルがどういう奴がわかっただろ?」 「うん。よくわかった」 昌浩たちは部屋に入ると、両側からシャマルの腕をつかむ。シャマルの顔から、血の気が引いていく。しかし、はやては、にこにこと笑顔を崩さない。 「あの、はやてちゃん? 助けてくれると嬉しいんだけど……」 「自分の発言には責任持たなあかんよ、シャマル」 はやてがこんな時だけ真面目な表情をする。 「いーやー!」 廊下の奥にシャマルの姿が消えていく。やがて悲鳴が聞こえた。 別の部屋に移動した昌浩とヴィータは並んで座る。時刻は夜の十一時を回っている。 「昌浩、お前に聞いて欲しい話があるんだ」 「うん」 ヴィータは先代の昌浩と一緒に過ごした日々のことを、大切に、大切に話し始めた。 昌浩が初めて聞く話なのに、ひどく懐かしい。自分が先祖の生まれ変わりという話も、真実だと素直に信じられた。 二人の話題は尽きることなく、静かに時間が過ぎていく。 隣の部屋では、ずたぼろになったシャマルが無残に打ち捨てられていた。 目次へ 次へ